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介護、病人となり知る世の常四苦八苦『般若心経』

2022-09-19 16:50:45 | 人生を「生かす」には
身内が病人となり、延命しない人生を看取るまでの姿を綴った本書、お経とともに描いた思いは身に沁みる。菩薩、如来など「般若心経」「観音経」、ブッダ、釈迦の「法句経」、特に「法句経」はむしろ人生訓、箴言集、自己啓発書という。「無常偈」にある「常なるものは何もない。生きて滅びる定めである。生き抜いて、滅び果て生きるも、滅ぶもないところに 落ち着く」は心に残る
『般若心経』伊藤比呂美
「概要」死にゆく母、残される父の孤独、看取る娘の孤独。
苦しみにみちた日々の生活から、向かい合うお経。
・読み解き「懺悔文」 女がひとり、海千山千になるまで
「我昔より作りし所の諸々の悪行は、皆無始の貪瞋痴に由る。 身と語と意より生ずるところなり、一切を我今皆懺悔して奉る」
    貪瞋痴:貪る心・思いのままにならぬ怒る心、知ろうとしない愚かな心
・読み解き「香偈」「四奉請」 おはいりください
・読み解き「般若心経」 負うた子に教えられ
新訳「般若心経」
    生老病死・愛別離苦・怨憎会苦(人間が切っても切れない四苦八苦)
・読み解き「発願文」忘れること忘れないこと
    人は昔の確執、諍いを思い出す(忘れたという思いが思い出す)
・読み解き「大地の歌」浄土をさがして
・読み解き「ひじりたちのことば」いぬの話
 延命治療をしないという意味「口から食べられなくなった老人をそのままにしておくのは、医療従事者としても家族としても大変辛いものだんですよ、生きながらミイラになるのを見ているわけですから」
・読み解き「白骨」ほらほらこれがぼくの骨だ
 「骨拾い」で「もっとダディーに教えてもらいたいことがあった」と泣きながら・・・
・読み解き「観音経」あなたにはかんのんがいる
・読み解き「地蔵和讃」母が死んで、父が残った
・読み解き「七仏通戒偈」「無常偈」いつか死ぬ、それまで生きる
「諸悪莫作 諸善奉行 自浄其意 是諸仏教」(悪い事をするな 良い事をしなさい 清い心を持ちなさい これが仏の教えだ)
・読み解き「四弘誓願」ぼんのうはつきません。あとがきにかえて
無常偈「諸行無常 是生滅法 生滅滅己 寂滅為楽」(常なるものは何もない。生きて滅びる定めである。生き抜いて、滅び果て生きるも、滅ぶもないところに 落ち着くのだ』


戒名と法名の違い 仏教の基本『日本人のための仏教ガイド』

2022-09-19 11:46:02 | 歴史から学ぶ
@現代お寺に行くのは年に数回の葬祭くらいに行く程度しかならないが、仏教の基本を知る事の大切さは現代の世の人々に欠け始めている事柄を暗示させてくれる。特に三毒(貪瞋痴)と言われる人間の邪悪・邪念が「利己主義・自己主義」で様々な格差・混乱・戦争を生んでいるように思う。
『日本人のための仏教ガイド』永田美穂
「概要」お釈迦さまの伝記、仏教のおしえ、歴史、仏像の見方など、多彩な内容を満載。お釈迦さまの伝記、仏教の基本的な教え、仏教の歴史、仏像の見方など、多彩な内容を満載。
出家を決意した理由
自然界での植物や虫や鳥が互いに弱肉強食を繰り返しているのを見で生きるものの運命の儚さを痛切に感じたこと。自分が生・老・病・死の問題に回答を得るには出家し修行者となるしかない
ーお釈迦様(釈尊)の29歳のパパだった
出家は一時のパパであり名をターフラ、母は第一妃ショーダラー(結婚後12年後の子供)
苦行6年(衰弱した体)となったが、その後45年間に亘る遊行、布教、80歳きのこ毒で没
「所業は無情である」(あらゆる現象は移ろでゆく)
「お釈迦様」は紀元前566年に誕生したと言う説、463年と言う説
(キリストはその500年後に生まれている)
ー4つの聖なる真理
「苦諦」(煩悩の有様)「実諦」(原因理由)「滅諦」(悟り後の有様)「道諦」(悟り手段)
「苦諦」:愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五陰盛苦
「実諦」:三毒(貪欲・瞋恚・愚痴)
「滅諦」:「無明」理論的な悟りと実践的な悟りが必須 
「道諦」:無明になる状態の方法を教えること
ー仏堂の修行(戒・定・慧)3学
戒:戒律をも守ること
定:邪念にとらわれないこと
慧:真実を身をもつための知恵
「悟り」の対局が「煩悩」(108つ)がると知る事
「供養」(供物・施物)「布施」(宝・金・言葉)
ー「お経」
「般若心経」最も古い貝葉の現存
「仏教聖典:経蔵・律蔵・論蔵)
「法華経」「華厳経」「密教経典」「浄土教経典」「阿弥陀経」
日本への仏教伝来
6世紀中頃、538年~百済の聖明王からの貢献物としての仏像、経典類
進歩派の蘇我氏(vs保守派の物部氏)が仏教を利用し政治軍事を統制する
推古天皇による聖徳太子時代に憲法その他官僚制度への登用で仏教普及(飛鳥建築等)
中国からの鑑真、最澄、空海(弘法大師)、法然、親鸞、一遍、栄西、道元へと宗派が完成
仏像 如来像、菩薩像、天部像、明王像(4つ)
如来像:人間で形で表す32相(釈迦如来・薬師・阿弥陀・毘盧遮那・大日)
菩薩像:未来の如来(弥勒菩薩・文殊・普賢・地蔵・虚空蔵・日光・勢至・観音)
天部像:蓮華座等には座ることができない像(仏教の守護神:梵天・帝釈天など)
明王像:曼荼羅の世界をもつ守護する神、火災と怒りも愛のための王(不動明王など)
ー仏具とお寺・竜(仏教を守る味方)
糞掃衣袈裟(ボロボロの袈裟)・鉢(食器)・数珠・木魚・魚鼓(ほう)・幢慢(のぼり)
天蓋・錫杖(しゃくじょう・毒蛇・毒虫除け)・独鈷杵
金堂・本堂(本尊の安置場所):法隆寺・唐招提寺・興福寺・三井寺・東寺・根本中堂
梵鐘:最も古いのは法隆寺の鐘、美しさでは平等院、音色では三井寺
五重塔は土饅頭(墓):仏陀など尊敬される聖者たちの遺骨(舎利)
竜:人間雨や建物を守る神・鳳凰・麒麟(西洋はドラゴン:退治すべきものという印象)
金毘羅:「ワニ」のこと
「草冠」仏門で嫌われるもの:ねぎ、らっきょう、にら、ニンニク、はじかみ(5葷)
お経から出たカタカナは江戸時代の国学者本居宣長によるもの(梵字の影響)
戒名:一定の修行を終えたものが師によって授かるもの
浄土真宗などは法名として全て「釈」(女性ならば釈尼)、戒名として「居士(男)、大師(女)の他に「院殿」「院」「信士・信女」の呼び名がつく


「生者必滅」を心して知る事の意味『寂聴生きる知恵』

2022-09-19 07:38:57 | 人生を「生かす」には
「蜜蜂の生き方」を見習う=「飛び立つ鳥 後を濁さず」などにもある仕事に、退職に、蜜を得て花を転々とする蜜蜂の様に、入る時も、飛び立つ時でも決して花びら等を傷つけたりはしない。そんな生き方を愛する事は今の世に必要だと言うことだ。「生者必滅」人は必ず死ぬことを思えば、決して争いをしてまで憎まれ者になりたくないものだと言うことも特に国守(大統領・首相)は知るべきだ。
『寂聴生きる知恵』瀬戸内寂聴
「概要」人生をならう真理のことば。命を生かす真実の教え。法句経は最古のお経です。その知恵に照らして寂聴師が説く、生きるとは、愛するとは、自分とは。
ー法句経 一番古いお経 (生きる知恵・」真理の言葉)釈尊の423の詩
ー「生者必滅」生きる者は必ず死ぬ 「会者定離」会う者は必ず別れる 人間の運命
    だからこそ与えられた持ち時間に精一杯励む、精進努力して人間としての価値を実現
「貪・瞋・痴」三毒を振り捨てる
    貪欲の心や、怨みの思い、執着心を捨てる事
    「蜂は花びらを傷つけないようにはいり、出る時も静かにそっと振り舞う」
ー古代インドの夜の3つの区別
    遊戯に夢中になる・妻子を養う・善をなすべき時
   (少年期・壮年期・老年期)
ー古代インドの人生の4つの区別
    学生期・家住期・林行期・遊行期
ー伝教大師は54歳、弘法大師は61で亡くなっている
    釈尊は80歳(当時は30歳前後が平均寿命)
「愚かさに気づかない人こそ愚か者」
「諸々の善をなし、諸々の悪をなすなかれ」
「死んでも生き続ける命、生きていても死んでいる命」