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コンプレックスへの執念『殺人鬼フジコの衝動』

2022-01-22 07:36:07 | ミステリー小説から見えるもの
生活環境で人は苦労もするが、コンプレックスも生まれる。人が成長することはそのコンプレックスをなんとかしたいと「欲」が出る、しかし「貪欲」になると人は全く違った人物に様変わりする。家族を愛し、深い絆を保つには「子の教育」特に家での教育は子供ながらに何かを心の中で作ってしまう。「人を思う人」に育って欲しいものだ。
『殺人鬼フジコの衝動』真梨幸子
「概要」一家惨殺事件のただひとりの生き残りとして、新たな人生を歩み始めた十歳の少女。だが、彼女の人生はいつしか狂い始めた。またひとり、彼女は人を殺す。何が少女を伝説の殺人鬼・フジコにしてしまったのか? あとがきに至るまで、精緻に組み立てられた謎のタペストリ。
「母親に似ている」を嫌い、自分の容姿を嫌い、家族を嫌う。そこには貧相な家の暮らしから生まれた僻みと欲が成長と共に変化していく。 母親のだらしない生活を嫌いながらも「秩序」(強いものに任せる)を守ると言いながら、いつしか成長した自分を省みるとその「母親に似ている」と言われた事を思い出す。その度により良い、幸せな生活を渇望していく。ところがその「欲」が「バレなければ」と人を絞殺し、それに慣れるかのようになってしまった
女は醜いより美しいことが幸せになると信じ、その欲望のために家族を放棄して美容整形に走る。すると言いなりの男が近寄り貢ぐようになる。贅沢三昧な生活をするようになると昔の母に似た生活を思い出した。昔幼かった頃のコンプレックスが湧き上がると、またしても「欲」を達せする為に繰り返し人を絞殺することに。そして「寂しい人だった」母を思った。




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