@「夫婦の隙間」から誤解、誤認が始まり夫が浮気する。家庭がある程度安定した時期に発生するこの環境変化はどの家庭でもあるかも知れない。それは他人家族の比較から始まり、家庭内での会話が乏しくなる時かも知れない。「心の隙間」は人にとって良くも悪くも人を狂わせる原因になる。無口になりがちな夫婦生活、ちょっとしたことでも会話が大切。
『あなたには帰る家がある』山本文緒
家を建て直そうか。新しい書斎、広い台所。そうすれば家族はもっと幸福になるに違いない。学校教師の茄子田太郎は、住宅展示場で営業マン・秀明と出会う。一方、秀明の妻・真弓ががむしゃらに手に入れた家庭は、天国ではなかった。子供は好きだけど、もし自分が夫と同じくらい稼げたら?“たまには憂さ晴らしをする権利”だってほしい。そうだ、働こう。二組の家族の、運命の歯車が動き出す!家族の幸福を問う、極上小説。
- 2組の家族に隙間・夫婦の間に認識のギャップが出始め、夫が共に浮気をする
- 夫はハウジングのセールスマン、妻は保険セールスに燃える共働き夫婦、子供一人
- 夫は学校の先生、妻は家事、子供2人、一人目の子供は夫の子供ではない 家を建て替え思案中
- 夫と妻の認識の違いが出てくるのは、生活がある程度安定した時期に現れる。それは夫・妻の間でのコミュニケーションから自分の立場を理解してもらっていないと言う誤解から生まれている。夫は夫の理由、妻は妻の理由がそれぞれあり、それらの誤解が夫の浮気となり偶然に、それも最終的に双方の家族が繋がっておりそれを知ることになる。浮気の誤認から夫同士で乱闘となる。