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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

昭和残侠伝 一匹狼

2018-10-03 20:09:56 | 邦画
一日1本任侠映画を見ていく企画
本日の一本は「昭和残侠伝」の三作目です

まずは、昭和初期の浅草から始まる。
池部良扮する桂木竜三が渡世の義理でたった今ある組織の親分を殺めて来たと自首してくる

高倉健扮する武井繁次郎は親分を殺された敵をとりにカフェーに乗り込む
カフェーで首を獲られる親分に杉義一
斬られた腹から両手をカフェーの壁に着きそのまま息絶えるが、壁にべったり血糊の手形に
タイトルと主題歌がかぶさる
主題歌の歌詞は映画によって色々なヴァリエーションがあるんですね
クライマックスでの道行きでは映画の内容に沿った歌詞になっている
さて杉義一さんは血手形を壊さないように死んでいく演技がちょっとカタかったけど安定した死に方はやっぱりうまい

四年後、出所して来た武井繁次郎は女郎宿で働く子分の女、扇千影を身受けし、
故郷銚子の父親のところにつれていくが義理を勤めなかった娘を地元の親分は
敷居をまたぐことを許さなく
二人は芝居小屋に身をよせるが、扇は病で死ぬ
扇さんがヒロインかと思っていたら銚子の親分と健さんとを繋ぐ役割でFOしていってしまった

今作のヒロインは東映真打ちの藤純子
更に藤純子と池部は兄妹
そして高倉健と池部は敵同士
高倉は扇との関係から頑固親分の一家に草鞋を脱ぐ
池部は更に銚子を我が物にしようとする親分河津清三郎の一家にゲソを預ける
そこまではいいのだが
藤と高倉の恋に至るシークエンスが欠如してるのに
唐突に池部は藤におまえ惚れたなってかなり無理矢理な展開に持ってくところが凄い

映画はドラマであり、ドラマの根幹は葛藤であると言うことで
まさに王道のシノップス
河津さんは色気のある演技をされる方、ことにつけ台詞と演技のはしはしに色気と見栄をきられる
それがなんとも言えない悪人を描ききってることを改めて感じた

脚本も監督も前作、前々作と同じなのに
高倉健と池部良さんの役名が未だに固定されてないのですねぇ
いや花田も風間もカスってなかったとは

カタルシスに至る二人の道行きも今作品ではセットではなくて海岸でのロケでしたねぇ

1966年製作、日本映画、東映作品
松本功、山本英明共同脚本、佐伯清監督作品
出演:高倉健、池部良、藤純子、扇千景、河津清三郎、島田正吾、潮健児、御木本伸介、小島慶四郎、雪代敬子、中村竹弥、佐藤京一、高木二朗、杉義一、水城一狼、曽根晴美
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デンジャラス・ブロンド

2018-10-03 19:36:05 | 洋画未公開
告白します・・・って多分勘のよいかたはお気づきだと思いますが
私パッキンに弱くて"ブロンド"なんて聞いてしまうと
もう我慢できなくて後先考えずにレンタルしてしまいます
それにこういうジャケットの絵面だしね(汗

そうなんですよね、そしてわかりきった地雷を踏むのですが
この映画良識あるかたは地雷にみなすんでしょうけども
踏んだ後でわかるんですが私にはフェイク地雷だったような
惹句にあるように女子大生(JD)のお話

お話としては
女子大生のジェナは、親友の傷心旅行に付き合いメキシコのリゾート地にバカンスへ。羽目を外した二人は、親切な謎の美女に誘われるままについて行ってしまう…。
妙な薬を飲まされ目覚めたのは、少女たちを性奴隷として海外の富豪へ売りさばく犯罪組織だった! 絶体絶命に陥った2人。
しかし、ジェナには恐るべき秘密が! 実は彼女は傭兵の娘で、幼い頃から銃や剣の扱いを身に着けていたのだ。
今、怒りにより彼女の能力が覚醒し、復讐の幕が上がる!

ってGAGAのHPに書かれてる通りなんですが

実はこれだけでなくてちゃんとジェナについては武道と銃器に長けてることは最初に表現されていて見てるこっちはいつ彼女が爆発するかって言うのを期待してみていく寸法でして
ジェナの反撃開始に待ってましたって声をかけるわけですが

アメリカって言うか西海岸の大学生は春休みって殆どメキシコでSpring Breakを楽しむんですよね
学年の始まりは9月だしね
ってことでジェナのルームメイトって言うか寮の同室でお金持ちの一人娘リンジーが
婚約者から破局を言い渡され
メキシコ行きの豪華客船のチケットが余ってると一緒にメキシコに・・・

でもって人身売買の元締めに父親が金を出すからと交渉させるものの
なんと父親の会社は破産しており身代金が払えない
そこでリンジーの父親は知り合いのFBI捜査官に連絡する
人身売買のメキシコ組織とFBIの攻防になるどころか
子のFBIなんと身代金の10%で人身売買組織と手を組んでいて

結局そんなわけでほったらかせられ孤立無援のジェナが隙を見つけて
たった一人で徒手空拳から自分にクスリ飲ましたメキシコの姉ちゃんから片付けて
人身売買組織を殲滅しちゃう

って言うか最後は国境警備隊のヘリまで登場してきてB級未満の映画ではありますが
82分それなりに楽しめましたが
ジャケットお姉ちゃんの画像はどこから持ってきたのやら
主演の二人のJDがもうちょっと美人度が高いと良かったンですけど

2016年製作、アメリカ映画
ブランドン・スレイグル監督作品
出演:アドリアーナ・フォンセカ、ルイス・マンディロア、デヴァニー・ピン、ジョナサン・ゴールドスタイン、ブロンウィン・キャリー=ウィルソン、ノエル・グーリーエミー
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修羅の華

2018-10-03 00:15:20 | 韓国映画
10月になりました、ようやくレンタルの新作も続々リリース
今月の新作第一作にはやっぱりこの作品
「悪女」に続いての女性が主人公の韓国ノワール映画なんですが
そこは韓国映画ですからノワールの乾いたアクションにとどまらず
女性を主人公にしてるってことは映画の根幹に流れているのは"愛"なんですね

「コインロッカーの女」で闇金屋を営む母だったキム・ヘスがヒロインのヒョンジョンを演じていますし、しっかりとクライマックスでのケレンのアクションを演じてますが
どこまでスタントウーマンのボディダブルだったのか
敢えて画面を暗くしていましたねぇ
「悪女」との違いはキム・ヘスは相手を倒すものの自分もズタズタに刺されます
満身創痍での死闘を支えていたのはひとえに○○への愛に他ならないそんな映画です

昔は娼婦でしたがヤクザ組織を大企業ジェチョル・グループにまで成長させ
今は会長秘書としてナンバー2の地位に君臨する女丈夫
その一方で組織の汚れ仕事を一手に引き受ける室長サンフンがいますが
サンフンはヒョンジョンに恋心を抱いており、彼の汚れ仕事の原動力はヒョンジョンへの愛のため

彼らがここまでのしあがってきたのは財界・政界・法曹界の権力者に女をあてがい
その性行為を盗み撮りしての強請
オープニングは結構激しいセックスシーンが続きます
韓国映画のエロい、グロい、エグいの三拍子のグロいを除いた映画でしたねぇ

そんな強請られる中に、組織の悪事を捜査するチェ検事もおり、
彼を女で陥れたヒョンジュンは組織の捜査から手を引くようチェ検事を強請る訳で
窮地に陥ったチェ検事が自身の保身のためにヒョンジュンを追い詰めるようになっていくんですねチェ検事の悪党ぶりが実に凄い

大企業へと成長した組織では、会長は汚ない仕事には手出しをしないが、
ここまで闇の仕事を請け負ってきたサンフンは、クスリにも手出しをすると会長に怒られ
組織での己の存在に疑問を持ち始め、組織から切り離されるのかと不安を抱き
その不安に検事がつけこむンですねぇ

そしてサンフンはヒョンジュンが自分に靡かない理由を知って・・・
検事の悪逆ぶりが韓国映画らしくて実にいいのだが
この検事とサンフン、そしてヒョンジュンの三人が主役と言っていい映画だったようですね
もう少しキム・ヘスがヒョンジュンを演じてガーリーなアクションを見せつける映画だと思っていた
あんまりDVDの予告編は見ないんだけど、最初の一発だけは見るのだが
その予告編で感じていた内容とは違っていて
これは見たいって思わせられるトレーラーでして日本のトレーラーは大抵映画の内容のダイジェストになってるんですが
この韓国映画のトレーラーは実によくできていたンですねぇ

愛するものを護るため、そして愛する者を奪うために狂っていった男と、己だけを愛する男とが引き起こす、実に無駄な死闘を描いた韓国ノワール映画でしたねぇ

2017年製作、韓国映画(日本公開作品)
イ・アンギュ脚本・監督作品
出演:キム・ヘス、イ・ソンギュン、イ・ヒジュン、チェ・ムソン 
コメント (2)
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