最期の1名は能登から来る事が決まりました。
平成28酒造年度は、能登杜氏の蔵なのに1人も能登から蔵人が来ない年でした。
杜氏集団と出身地域との関わりは、いままで長い年月をかけて希薄化してきたし、
これからも希薄化すると思われます。多分この流れは変わらないでしょう。
とはいえ今年能登から復活するのは、なんとなくうれしい事です。
平成29酒造年度(今年の秋から)の季節雇用の蔵人を募集します。
募集人員 1名 期間 平成29年10月上旬頃~平成30年4月初旬頃(季節雇用)
資格 特にないが、健康で身体が頑強な人
年齢 20歳以上~概ね50歳くらいまで 経験 全く経験がなくても可能ですが、その場合は苦労すると思います。経験者(即戦力)歓迎します。
その他 志太泉は能登杜氏ですが、経験者の場合は杜氏集団は問いません。原則蔵に泊り込みの作業となります。 (地元の方で通勤を希望する場合は応相談)。喫煙者でも可能ですが、採用において、応募者の他の条件がほぼ同じの場合非喫煙者を優先します。
その他、詳細は、お電話でお問い合わせください。電話054-639-0010(担当 望月雄二郎)
多くの年、この時期になると、志太泉酒造は蔵人を募集します。
ここ10年くらいで、前年と全く同じ酒造りのメンバーだった事は1年だけです。
単純に、仕事としては、チームで同じメンバーで固めた方が楽だし、クオリティも上がります。
しかし、当社は、基本的に、蔵人メンバーを固定してチームとして囲い込むことはしません。
理由は以下の通りです。
当社の杜氏は、まだ40代ですので、当社で10~20年で内部昇格により蔵人から杜氏になる確率は非常に低いです。
将来杜氏として腕を振るいたい人材は、当社で少しでも、酒造技術を身に着けて、他の蔵で頭なり、杜氏になるためのステップにしてください。
実際、そういう人材は4.5年で当社を卒業して行きます。
次の蔵への道筋も当社のできる範囲でフォローします。
すでに、杜氏になった人間も複数おります。
但し、杜氏(伝統的なスタイル)は実力次第ですから、杜氏になれば、将来が保証されているわけではありません。
実際、成功事例もあれば、そうでない場合もあります。
もし、そうではなくて、杜氏にならなくて良いが志太泉で蔵人として長年働きたいという希望があるならそれは、それで考慮します。
日本酒の酒蔵の労務のざっくりとしたトレンドは以下の通りです。
①雇用期間
季節雇用→年間雇用
②スタッフの居所
出稼ぎ労働による泊まり込み→地元雇用による通勤
③スタッフの出身地
南部、能登、越後、丹波、丹後、広島等杜氏集団のあるところ→どこでも
④責任者
(伝統的な)杜氏→蔵元杜氏または社員杜氏
⑤賃金体系
日給制→月給制
⑥労働時間
かなりの長時間→標準(やや長め)
すごく乱暴にまとめると、特殊な世界から普通の職場になりつつある。
でも、現状はまだ特殊。
他のことをいろいろ書こうと思ったが時間がかかりそうなのでやめた。
ついでに、もうひとつ静岡限定の河村傳兵衛氏のよる酒造り格言は
「微生物にホリディなし」
酒造りの関わる諸微生物(酵母、麹菌、乳酸菌等)は休みなく働いている。
お前ら(酒を造る人間)も常に働け。
という意味です。
「酒造りには、強烈な精神の強さが必要である。」
とも
「ブラック企業による洗脳」
とも解釈可能です。
まあ、どっちでも書こうとも思えば文章は書けますが、現実は混合物ですよ。だいたい。
酒造業は製造業の1種ですが
他の製造業の機械を見ても、どのような工程でなんのために使うかわからないです。
比較的、化学・食品・飲料系の製造業の機械はなんとなく想像がつく場合が多いです。
さて、この機械ですが
実は、クリーニング店の自営の方はすぐわかったかもしれません。
これは、業務用のドラム型洗濯機です。
これで、酒造りに使用する布を大量に毎日洗濯します。
「酒造りは、米洗いにはじまり、袋洗いに終わる。」という言葉があります。
これは、静岡県内限定の酒造り格言で、静岡県の酒造りを確立した元静岡県工業技術センター(当時の名称)の河村傳兵衛氏の言葉です。
いかに、(静岡型の)酒造りにおいて、洗いというものが大事であるかという意味です。
平成28酒造年度(今年の秋から)の季節雇用の蔵人を募集します。
募集人員 1名
期間 平成28年10月上旬頃~平成29年3月末頃(季節雇用)
資格 特にないが、健康で身体が頑強な人
年齢 20歳以上~概ね50歳くらいまで
経験 全く経験がなくても可能ですが、その場合は苦労すると思います。経験者(即戦力)歓迎します。その他 志太泉は能登杜氏ですが、経験者の場合は杜氏集団は問いません。原則蔵に泊り込みの作業となります。
(地元の方で通勤を希望する場合は応相談)。喫煙者でも可能ですが、採用において、応募者の他の条件がほぼ同じの場合非喫煙者を優先します。
その他、詳細は、お電話でお問い合わせください。電話054-639-0010(担当 望月雄二郎)
酵母のもとは試験管にあります。
スラントとか斜面培地と言われています。
試験管をななめにして黄色いゼリーミックスを固めたようなものです。
このゼリーのような表面に蛇腹状に白い酵母が植えられています。
今年の静岡酵母はくっきり植えられています。
そのため試験管から培養液に植える作業がすっきり気持ちが良いです。
あくまで志太泉ローカルとしては
富山五百万石 固い米→もろみで溶けにくい。
兵庫山田錦 軟らかい米→もろみで溶けやすい。
南伊豆愛国 絶対的には固い米だが3年目の今年は3年の中で一番やわらかい。→もろみの様子が普通のもろみと同じようになった。
という感じです。
甑(こしき)というのは、一般の方にわかりやく言えば、酒蔵がお米を蒸すために使う大きな蒸篭(せいろ)のようなものです。
今年から導入した甑は今までより、断熱性を大幅に高めたものです。
断熱性を高めることにより、乾燥した蒸気を使えるようになり、よりぱらっとした蒸米が出来つつあります。
まさに盛夏ですが、夏が終わるとすぐ酒造りとなります。
先日、今年の酒造りのメンバーも決まりました。
今年は、2名のメンバー変更がありますが、酒造経験の長いメンバーが揃いましたので、スタッフとしては、例年以上に充実しているかと思います。
12月からの新酒ご期待ください。