昨月「天空の誉富士」の利き酒をしてきました。
「天空の誉富士」とは、静岡県内の酒蔵が、酒造好適米「誉富士」で醸造した酒を、富士山頂で貯蔵した酒です。
もともとは同一の「誉富士」で醸造した酒を富士山頂で一年間貯蔵した酒(天空の誉富士)と沼津工業支援技術センターで一年間保存した酒(普通に貯蔵した誉富士)の2点を比較して、静岡県の蔵元の8社ほどの蔵元がどちらがよいか評価しました。
この場合の、保存条件として「天空の誉富士」は気温5℃~-17℃、「普通に貯蔵した誉富士」は18℃保存ということでした。富士山頂の気温を検索すると15℃~-25℃くらいになりそうですが、屋内であれば、もう少し気温変動幅はすくなかったのでしょう。-17℃ぐらいですと凍結の可能性はあります。微妙な温度で凍結した酒もあれば凍結しなった酒もあったと想像されます。
比較利き酒においては、ほとんどの酒において、「天空の誉富士」の方が、着色が少なく、酒質が若い爽やかな味わいでした。ごく一部の酒はあまり差がありませんでした。評価においてもいわゆる淡麗な酒においては、「天空の誉富士」の優れておりました。ごく一部の芳醇な酒においては、熟度が進んでいる「普通に貯蔵した誉富士」の方が優れている場合もありうるように感じました。
今回の「普通に貯蔵した誉富士」は18℃保存でしたが、一般に冷蔵設備を整えている静岡県の蔵元では5℃程度で保存した酒と「天空の誉富士」との比較が必要かもしれません。