2年前に好評を博した籔内佐斗司流『仏像拝観手引き』では目から鱗が落ちることが多くあった。その続編である「日本列島巡礼編」が4月から始まっている。昨日は第7回「なにわ庶民信仰のほとけさま」であった。落語会に出かけていたので録画をしておいた。
「なにわ庶民信仰のほとけさま」で取り上げられていたのは法善寺の水かけ不動、四天王寺、葛井寺、道明寺などである。いずれもお馴染みの所で懐かしさを覚えた。番組で藪内もおっしゃっていたがなにわの人々の仏像への接し方は京都、奈良とちょっと違い、身近にいてるという感じで気さくにお願いしている。私の場合、葛井寺でそれを強く感じた。平野の大念仏寺もそうだった。
前回の「山岳のほとけさま~修験道と神仏習合~」も自分自身の考えをまとめるのにとても参考になった。
NHKテレビテキスト・趣味DO楽「仏像拝観手引・日本列島巡礼編」を買って読んでいるが、前回のテキスト同様中身が濃く、とても読みがいある。その中で‟古代の大阪”についてこう書かれている。
奈良や京都に隠れて、大阪の寺院や仏像は見落とされがちですが、実は古い寺院や仏像がたくさんあります。観光寺院としての性格は薄く、ご縁日にお厨子を開扉し、境内は露店であふれかえり、地元の人たちから篤い信仰を集めている地域密着型の寺院が多いのです。
摂津と呼ばれた大阪市内はもとより、河内や堺・泉州には奈良に勝るとも劣らない古い時代に創建されたお寺だたくさんあります。それは大阪平野が、弥生時代や古墳時代を通じて早くから開けていたためです。難波津が、古代の主要交易ルートであった瀬戸内海の重要な港であり、河内平野は琵琶湖水系の淀川、奈良につながる大和川などが流れて近畿圏を縦横につないでいたのです。河内は、奈良に先立つ先進地域で、なにわから見て、奈良の飛鳥は「遠つ飛鳥」と呼ばれる一方、蘇我氏や物部氏が早くから勢力を持っていた河内は「近つ飛鳥」と称され、大和王権が日本を統一するまでの政治と軍事の拠点でした。
天王寺に隣接して、阿倍野区がありますが、これは古代の豪族・安倍氏に由来するといわれています。こうして見ていくと、古代の大阪平野と奈良盆地が、いかに密接に関連していたかがわかります。したがって、大阪には奈良や平安時代の仏像も、たくさん残っています。
明日は、暑さもやわらぐみたいなので、大阪と奈良を結んだ日本最古の官道(国道)である竹内街道を歩いて来ようと思っている。籔内さんの言われていることを歩きながら実感してこようと思っている。もちろん「平成の草鞋」(ウォーキングサンダル)でである。およそ26kmの道のり、さてどうなることか。
「なにわ庶民信仰のほとけさま」で取り上げられていたのは法善寺の水かけ不動、四天王寺、葛井寺、道明寺などである。いずれもお馴染みの所で懐かしさを覚えた。番組で藪内もおっしゃっていたがなにわの人々の仏像への接し方は京都、奈良とちょっと違い、身近にいてるという感じで気さくにお願いしている。私の場合、葛井寺でそれを強く感じた。平野の大念仏寺もそうだった。
前回の「山岳のほとけさま~修験道と神仏習合~」も自分自身の考えをまとめるのにとても参考になった。
NHKテレビテキスト・趣味DO楽「仏像拝観手引・日本列島巡礼編」を買って読んでいるが、前回のテキスト同様中身が濃く、とても読みがいある。その中で‟古代の大阪”についてこう書かれている。
奈良や京都に隠れて、大阪の寺院や仏像は見落とされがちですが、実は古い寺院や仏像がたくさんあります。観光寺院としての性格は薄く、ご縁日にお厨子を開扉し、境内は露店であふれかえり、地元の人たちから篤い信仰を集めている地域密着型の寺院が多いのです。
摂津と呼ばれた大阪市内はもとより、河内や堺・泉州には奈良に勝るとも劣らない古い時代に創建されたお寺だたくさんあります。それは大阪平野が、弥生時代や古墳時代を通じて早くから開けていたためです。難波津が、古代の主要交易ルートであった瀬戸内海の重要な港であり、河内平野は琵琶湖水系の淀川、奈良につながる大和川などが流れて近畿圏を縦横につないでいたのです。河内は、奈良に先立つ先進地域で、なにわから見て、奈良の飛鳥は「遠つ飛鳥」と呼ばれる一方、蘇我氏や物部氏が早くから勢力を持っていた河内は「近つ飛鳥」と称され、大和王権が日本を統一するまでの政治と軍事の拠点でした。
天王寺に隣接して、阿倍野区がありますが、これは古代の豪族・安倍氏に由来するといわれています。こうして見ていくと、古代の大阪平野と奈良盆地が、いかに密接に関連していたかがわかります。したがって、大阪には奈良や平安時代の仏像も、たくさん残っています。
明日は、暑さもやわらぐみたいなので、大阪と奈良を結んだ日本最古の官道(国道)である竹内街道を歩いて来ようと思っている。籔内さんの言われていることを歩きながら実感してこようと思っている。もちろん「平成の草鞋」(ウォーキングサンダル)でである。およそ26kmの道のり、さてどうなることか。