広辞苑で偶然「亀蔵小紋」を見つけた時に、もう一つ見つけたものがあった。「亀」の語の次に「カメ」とあった。その語釈は『(幕末・明治初期、英米人が、Come(来い)といって犬を呼んだことから)洋犬のこと。方言として東北地方に残っている。オッペケペー節「みそかの支払ー抱いて」』となっていた。
これを読んだ瞬間「そうか!」
と嬉しくなった。高校生の時に買って、よく使った時雨音羽編「日本歌謡集」(現代教養文庫)にあった♪おっぺけぺ♪の謎が解けたのである。この本昭和38(1963)年11月に発行されたものだからまことに古い。昭和歌謡のラストが発行された年にヒットした♪高校三年生♪♪こんにちは赤ちゃん♪♪ガラスのジョニー♪である。カラオケのない時代、高校、大学とこの本をよく使って歌っていた。一番気に入っていたのは「明治以前と明治篇」「大正篇」「中山晋平篇」「昭和篇(戦前・戦中)」など古い歌もていねいに拾い上げていたことである。
その中に、壮士俳優の川上音二郎が、明治21年頃桂藤兵衛といった落語家が売物にしていたオッペケペー節に工夫して、時勢を諷した歌詞に改めた新オッペケペー節があった。♪権利幸福きらいな人に 自由湯をば飲ましたい・・・・♪というくだりは有名だが、出だしの部分の歌詞に♪亭主の職業は知らないが 娘は当世の束髪で 言葉は開花の漢語にて 晦日の断り洋犬だいて 不似合だ およしなさい♪とあり、「洋犬」に「カメ」とルビがふってある。「ずっと変だな」と思い続けていたのである。ようやく謎が解けたという次第。広辞苑はすごいということも再認識した。
久しぶりにオッペケペー節を聞いてみたいなとYou Tubeで探したら『物語おおさか「川上音二郎 おっぺけぺー節」』という面白いものを見つけた。
最近、世相を笑い飛ばす芸がめっきり少なくなったと感じた。
これを読んだ瞬間「そうか!」

その中に、壮士俳優の川上音二郎が、明治21年頃桂藤兵衛といった落語家が売物にしていたオッペケペー節に工夫して、時勢を諷した歌詞に改めた新オッペケペー節があった。♪権利幸福きらいな人に 自由湯をば飲ましたい・・・・♪というくだりは有名だが、出だしの部分の歌詞に♪亭主の職業は知らないが 娘は当世の束髪で 言葉は開花の漢語にて 晦日の断り洋犬だいて 不似合だ およしなさい♪とあり、「洋犬」に「カメ」とルビがふってある。「ずっと変だな」と思い続けていたのである。ようやく謎が解けたという次第。広辞苑はすごいということも再認識した。
久しぶりにオッペケペー節を聞いてみたいなとYou Tubeで探したら『物語おおさか「川上音二郎 おっぺけぺー節」』という面白いものを見つけた。
最近、世相を笑い飛ばす芸がめっきり少なくなったと感じた。