素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

自分の中で消化された言葉で話す

2022年09月08日 | 日記
 閉会中審査で岸田さんが質疑に応じた。新聞報道によれば、国葬に対する反対や不満の声が多い中、閉会中審査には松野官房長官が出席してかわそうとしていたのに、岸田首相が会見で『私が出席してカメラ入りで説明』とまで言い切ってしまったので党内でも戸惑いの声が上がっていたとのこと。

 どう考えても「国葬」の決定は早過ぎた。あの時点では旧統一教会の問題が飛び火してくるなど考えもしなかったと思う。それでも自ら進んで説明しようと言うのだから2ヶ月近くの間に出てきた諸問題を踏まえて答弁があると期待していたが、開催理由は最初と変わりないものを繰り返し、費用総額も分からない。と新鮮味はなかった。

 当時、歴代最長政権を担い、 国内経済の繁栄を築き、沖縄返還協定を結び、退任後は日本人として初めてのノーベル平和賞を受けた佐藤元首相が「国民葬」であったことと今回の「国葬」との相違点については曖昧な説明に終始した。ある報道では退陣後3年で死亡、退陣後13年保守政界の大御所となっていた吉田元首相ほどに歴史的評価が定着していないことが、「国葬」見送りの理由とされた。とあるので答えようがなかったのだろう。

 いずれにしても、岸田さんの話を聞いていると原稿を棒読みしているみたいで、自分の中で消化された言葉を発していないと強く感じる。失言はないかもしれないが心に届かない。

 そのことは、就任当時から思っていたが、今回のことでますますその思いを強くした。

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