素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

彼岸花

2022年09月23日 | 日記
 今日は秋分。天文学上の秋分日でM昼と夜の長さがほぼ同じ日。実際には昼が少し長い。これからしだいに日が短くなり秋へと季節は動き出す。この時期になくてはならないのが彼岸花。近隣の田のあぜ道にも知らぬ間に咲いている。緑と赤のコントラスが美しい。先の丹波篠山へのドライブでもあちらこちらで目にした。

 万葉の頃から人々は目にしていたのだろうか?とふと思った。こういう時、「万葉集事典」(中西進編・講談社文庫)はありがたい。
 『いちし』にこうある。「ひがんばな(まんじゅしゃげ)か。多年草。人里近くの道端などに群生。秋の彼岸ごろ、まだ葉のない時に鱗茎から三十センチ程の花軸を一本出し、その先に妖しく燃えるような赤い花を輪状につける。有毒。鱗茎は薬用。ぎしぎし、だいおう、えごのき、くさいちごとする説も」
 「いちし」がヒガンバナであるという説は牧野富太郎博士(植物分類学者)が唱えたもので、現在では有力視されている。 

 歌は、一首だけである。

 道の辺の いちしの花の       
 いちしろく                          
 人皆知りぬ 我が恋妻は
(巻十一 二四八〇)

  (道の辺に咲いている いちしの花は  はっきりと人の目につく。私の恋しい妻のことも、その花のようにもう人々に知れ渡ってしまったよ。)
コメント
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