これは、徳富蘆花が、
大逆事件の死刑判決に憤懣やるかたなく、
一高講演会で「謀反論」と題する抗議表明の
結びの言葉である。
熊日新聞の「この人ひと言」(出久根達郎)欄では、
ずっと大逆事件関係者の一言を連載していた。
いくつか心に残った言葉を書き残そうと思う。
自愛して世の所謂悧巧者となるなかれ。
清かれ。深かれ。いつ迄も。(徳富愛子)
無用有用は物に在らず、人に在り。(三宅雪嶺)
要は、心に在り。すなわち、福は心にある。(〃)
儘にならない世に住みながら又も忘れて愚痴が出る
(大石誠之助)
わがむくろ煙となりてはてしなきかの大空に通いゆくかも
(〃)
威武に屈せず富貴に淫せずユスリもやらずハッタリもせず
(宮武外骨)
書くことは、発見することである。(神崎清)
行く先を海とさだめし清水かな(成石平四郎)
春三月縊り(くびり)残され花に舞ふ(大杉栄)
事件とは関係ないが、ついでに、
夏みかん酢つぱしいまさら純潔など
(鈴木しづ子・1952年)
なにが起こるか分からない世の中、
開き直っていきようか。