goo blog サービス終了のお知らせ 

論理療法への感想

2006年01月12日 | メンタル・ヘルス

 もう一つの大学の授業も、今日が最終でした。

 ここでは、後期、仏教、特に唯識、そして論理療法の授業を行ないました。

 学生たちは、教えたこちらが感動するほどよく吸収してくれました。

 教師と○○○は3日やったらやめられない。

 論理療法の授業に対する感想を、また4つシェアしたいと思います。

 これは、単に自分の教育力を自慢したいのではありません(ちょっとはそういう気もあるかな〔笑〕)。

 若者たちは、ちゃんとしたものをちゃんと伝えてあげれば、ちゃんと受け止めてくれる、そういうちゃんとしたものを提供するのは大人の責任だ、ということを大人のみなさんに伝えたいのです。

 教師や父母のみなさん、ぜひ、こうしたことを学んで、伝えて、若者たちを元気にしてやっていただきたいのです。

 それから、まだ知らない若者の諸君に、みなさんの同世代がこういうふうに評価していますよ、よかったら学んでみませんか、とお誘いしたいのです。

 彼女ら、彼らの希望もあって、17日から論理療法の講座を行ないますので、その宣伝・広報という意味もありますが。

 なお、感想文が女子学生ばかりなのは、受講生自体9割以上女子であるためです。特に女子学生ばかり選んだのでありません。


 2年 女子

 今まで、仏教の唯識の内容などは、授業を受けていても、どこか実感がわかなかった。しかし、論理療法のABC理論は、聞いていて、自分の心の改善につながっていったと思う。今まで、私は、何か失敗してしまったとき、その失敗をしてしまったこと自体を悔やみ、さらに落ち込んでいった。また、再度同じ失敗をしないかどうか、不安に思っていると、また同じ失敗をしてしまうという悪循環に陥ってしまうということがよくあった。その悪循環を、なくすお手伝いをしてくれたのが、ABC理論であった。ABC理論の授業を受けたことで、本当は、失敗それ自体を悔やんでいるのではなく、失敗と思い込む信念が結果をもたらしていることがわかった。私はこれを聞いたときに、ハッとした。また、感情には健全な感情と不健全な感情があることを知った。すぐに改善できるかはわからないが、「失敗する→私はダメな人間だと落ち込む→また失敗をしてしまう」という今までの悪循環を、「失敗する→次は頑張ろう!→成功する」に変えられるように、健全な感情や信念を持とうと思う。


 2年 女子

 論理療法を学んだことによって、私は落ち込むことが意味のないことだとわかりました。私は今まで、どちらかというと落ち込むことが好きでした。いつまでも、あーしなきゃよかった、こうしておけばよかったと後悔したり、他の人と比べて落ち込んだりしていました。落ち込んで、ぐたぐたいうことで、その失敗などの傷の程度が軽くなると思っていたのです。
 しかし今は、落ち込んでも労力の無駄だと知り、くよくよ考えないで、しかたないと思うように心がけたら、不思議と以前よりもポジティブな気分でいられるようになりました。
 来年は仏教のゼミに入ります。この論理療法も今後、勉強して、幸せでいられる時間を増やせたらと思います。
 私に知恵となるような、たくさんのことを教えていただいてありがとうございました。


 2年 女子

 rB(合理的思考―筆者注)と irB(非合理的思考) の話がとてもわかりやすくて、納得できた。この話を聞いてから、何かめげるようなことがあっても、「ちょっと待てよ……これは不健全な感情ではないか?」と考え直すことができるようになった。そして、自分で自分を悪い感情の中に引き入れてしまうのではなく、心が健やかになるように意識を向けることがすごく大切なのだとわかった。自分を幸せにできるのは自分だということに気づくと、1日1日をもっと意識的に創意工夫をして楽しく過ごそうと思うようになった。それまでは結構なんとなく生きていてすぐ他人を恨んだりしていたけれど、今は自分自身が全身パワー全開で生きているので他者の目もそれほど気にならないし、そう生活し始めたことにやって、良い人、良い本、良い音楽に出会うことができた。論理療法にそれだけの説得力があったから、私がこのように考え行動できたのだと思う。とても感謝している。


 2年 女子

 論理療法とは本当に素晴らしいものだと心の底から感じます。前期の授業を受けた後も、私は前向きになれたと思いましたが、論理療法になってから、より人生を楽しめている気がします。私は「物事がどう見えるかはその人の心しだい」という言葉が、とても心に響いたので、以来いつも持ち歩いている手帳に書き留めておいて、落ち込んだときなどはその言葉を見て、合理的な考え方をするようにしています。また、自分の人生が前より楽しめていて、心にゆとりを持ったせいか、友人や他人に対しても優しく接することができるようになった気もします。
 また、must 化を相手にしなくなること、自分で must と思わないようにすることによって、気分がとても楽になりました。物事の捉え方がとても柔軟になったと思います。そして論理療法を知っていることで、友達が悩んでいたり落ち込んでいたりするときにはアドバイスもできるようになりました。完全に元気になってもらえなくても、論理療法という考え方もあるということを知っているだけで、その人の心も違うと思います。 
 この授業をとって、また、先生に出会えたことに心から感謝しています。ありがとうございました。


にほんブログ村 哲学ブログへ

人気blogランキングへ


コメント (7)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 授業の成果 | トップ | 十七条憲法の講義への反応 »
最新の画像もっと見る

7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
私も・・・ (ブッチ)
2006-01-12 23:18:25
私も、論理療法を知った時に、先生の生徒さんと同じような気持ちでした。それまで、いかに無駄に悩んでいたかということが分かり、もったいない気持ちさえしました。今では、悩みが悩みでなくなりお陰様で大変元気です~!
返信する
よかった! (ちこ)
2006-01-13 12:20:08


 読んでいて前向きになっていく若者の様子が気持いいです。



 若いぶんまだ柔軟なのでしょうね。



 よし、上の世代もがんばらなくっちゃーね!
返信する
損か得か (りょう)
2006-01-13 15:18:19
私たちは、これまでの習慣によって、どう考えても損な(不条理な)思考回路の方を、選択してしまいがちです。

論理療法は、得する(合理的な)思考回路の選択を促し、実行させる、ある意味で極めてまっとうな心理療法だと思います。

まだまだ、マイナスのセルフトークが支配的になりがちな私ですが、これから論理療法の学びを深め、より充実した人生にしたいと思います。

素敵な感想を有り難うございました。
返信する
効果あり、万能ではないが (おかの)
2006-01-14 18:14:46
 論理療法は、実際に効果がありますね。



 うまく使って、自分も含めた「人助け」をしましょう。



 しなければならないわけではないんですが、できるといいんですよね。
返信する
認知療法 (ほめ屋)
2006-01-15 15:29:18
おかの様



私はうつ病にかかった経験がありまして、

そこから回復した大きなきっかけになったのは認知療法でした。



ブログに書かれている内容からは十分に判断できませんが、認知療法と近しいものを感じました。



ほめ屋の活動やブログで、いつも訪問者の「認知のゆがみ」や「心のくせ」をほぐすことから接するようにしています。



返信する
ごく近いようです (おかの)
2006-01-15 17:37:31
>ほめ屋さん



 うつ病になられたことがおありなんですね。たいへんでしたね。



 論理療法の創始者エリスによれば、論理療法と認知療法はごく近い関係にあるが、論理療法のほうが先にできたものであり、より哲学的である、という違いがあるそうです。



 日本では認知療法のほうが、精神医学の領域で使われているようですね。
返信する
なるほど (ほめ屋)
2006-01-16 00:11:10
私は大学院まで哲学を勉強していたので、論理療法もぜひ親しんでみたいと思いました。



エリスですね。さっそくネットで検索してみます。
返信する

コメントを投稿

メンタル・ヘルス」カテゴリの最新記事