古文書を読もう!「水前寺古文書の会」は熊本新老人の会のサークルとして開設、『東海道中膝栗毛』など版本を読んでいます。

これから古文書に挑戦したい方のための読み合わせ会です。また独学希望の方にはメール会員制度もあります。初心者向け教室です。

書翰用文鑑4 上巳之文の返辞及び花見催す文

2016-06-14 18:47:48 | 書翰用文鑑

同返辞

御紙上辱拝開仕候

如仰春暖相催候處

弥御堅勝奉恐寿候

然者曲水之御祝儀

与御座候而姫方へ麗布

同返辞 御紙上辱(かたじけなく)拝開仕候 仰せの如く春暖相催候處 弥(いよいよ)御堅勝恐寿奉り候 然れば曲水之御祝儀 と御座候て姫方へ麗布

内裏雛被饋下御懇情

不浅辱奉存候別而為

致饗応可申候乍憚

御内君様へ宜敷御礼被

仰伝可被下候愚妻も

厚御礼申上度旨申

内裏雛饋(おくり)下され御懇情 浅からずかたじけなく存じ奉り候別して為に 饗応致し申すべく候憚りながら 御内君様へ宜敷御礼仰せ 伝えられ下さるべく候愚妻も 厚く御礼申上度旨申

上候心緒貴顔之

節与万端申残候右

貴酬申上度如此ニ御座候以上

花見催す文

四方八方之桜花開も

不残散も不肇唯今

上候心緒貴顔之 節万端申し残し候右 貴酬申し上げ度此の如くに御座候以上 花見催す文 四方八方の桜花開も 残らず散るも不肇唯今

真盛之由貴賎群集

之時候両三人申合候

上幕提重抔之古風

成事打捨一日御供

申度奉存候日限之定

前日被仰越可被下候

真盛の由貴賎群集 の時に候両三人申し合わせ候 上幕提重など古風 なる事打ち捨て一日御供 申し度存じ奉り候日限の定め 前日仰せ越され下さるべく候

※ 提重・・・携帯用重箱

草々不一

※ 同返辞以下は次回に繰り越し。以下4行は宿題とします。読めた方はコメント欄へどうぞ。