久しぶりに映画を観に行きました。映画といえば時々DVDを借りて観るくらいで劇場に行くのはほんとに久しぶり。表題の映画が大江の「熊本シネマ」に2/28からかかっています。客席はガラガラの状態で観客は私を入れて4人ほど、コロナウィルスの影響がここにももろに。
映画はハーバード大を出たばかりの黒人弁護士が黒人死刑囚の冤罪に立ち向かって、ついに再審・無罪を勝ち取るという感動法廷物語で、1980年代にアラバマ州で実際に起きた白人女性暴行殺人事件を映画化したもの。80年代というからそんなに昔のことではなく、これは現代アメリカ社会がいまだに克服できずにいる黒人差別という病根の根深さを抉りだして「こんなことで良いのか」と告発した映画ということができます。
アラバマ州といえば、ずっと昔「アラバマ物語」というグレゴリーペック主演の映画がありました。これもレイプ犯を黒人になすりつける冤罪でした。またヘンリーフォンダ主演の「12人の怒れる男」という戦後すぐの映画も同系統に属します。他にも法廷物といわれる作品群がありますが、いずれもテーマは「正義」、「民主主義」これがアメリカ映画の伝統としていまも健在であることにほっとします。他国の将軍を空爆で殺害するような無法を平然と行うアメリカですが、半面「正義・民主主義」の伝統が国民の中に根をはっているのもまたアメリカ。
主演のマイケル・B・ジョウダンが好演していました。「貧困の反対語は富裕ではない・・、正義だ・・。」、「黒人は生まれながらに有罪だ・・」等々警句に満ちたセリフが印象的でした。
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