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寒冷前線の通過に伴い、雨模様の天気です。
だいぶ寒くなってきましたが、本格的な雨の季節が来る前に、美沢町N邸の建て方をすすめていきます。
宮本町M邸も解体が終了し、現在は基礎工事に入っています。
雨の予報が当たったり、当たらなかったりで、天気をにらみながらの工事で気が抜けないところです。
美沢町N邸では、今週は晴れ間が望めないようで、わずかな晴れ間を利用しての建て方を予定しています。
月曜日は晴れたので、土台敷きを行いました。
本日と、明日は雨の予報なので、木曜日からクレーンを入れて、本格的な建て方をはじめることにしました。
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型枠を外しています。
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型を外し終わった状態
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天端ならし
モルタルで基礎の上端を平らにします
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天端ならしが終了
この上に土台を敷きます
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土台敷きの様子
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土台敷きが終了
土台は桧で12cm角を使用しています。
今までは、米ヒバや注入土台(米ツガ)が主流でしたが、長期優良住宅の制度がはじまったので、国産の桧材が流通しだし、一般的に使われるようになりました。
超長期優良住宅では、土台に13.5cm以上を使用します。
また、地上より1m以下の下地材(壁、外壁)は桧を用いるので、更に桧材を用いる率が高くなります。
(オール桧だと高く付きそうですが・・)
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コーナー部分の納まり
ここに通し柱が立ちます
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通し柱の落ちる場所
通し柱は15センチ下げています
通し柱は15㎝で、通し柱に土台を差してアンカーボルトで固定します。4隅コーナーばかりでなく、重要な柱はこの方法で通し柱を立てます。
富山の島崎さんの実験では、この方法で1ヶ所4トンの引き抜き耐力を得た結果が出たそうです。
この方法だと、通し柱に上の構造材を差し込んで全体を浮かせながら組んでから下げなければ組めません。
アンカーボルトを固定するのは一番最後になってしまいますが、固定してしまうと、もうびくともしなくなります。
最近(明治以降)の伝統木組みでは、合理化が図られ、土台を敷いてからその上に柱を建てるという方法が広まっていましたが、古来から柱を石に直接立て、それぞれを土台で結ぶ「ねこ土台」や「通し貫」という方法をとっていました。
神社やお寺がそうで、何百年も建っている建築は、床までの高さが高く、床下で柱の根っこをからませる(ねがらみ)ことで、通風と強度を確保していました。
基本に戻ることで、現代の木造建築も耐震性、耐久性を高めることが出来ます。