べんりや日記

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古民家から学ぶ 寺泊町の古民家の工夫

2009-09-10 19:06:04 | 伝統構法について
前回視察に行った寺泊の古民家の耐久性を持たせる工夫をあげてみます。
構造は、次のようになっています。


3間間口で、梁間方向は殆ど壁が無く、差し鴨居の上の土壁で横荷重を負担させています。
母屋は4.5尺飛びで、棟木まで1.5間。
軒の高さは4mに抑えることで、風雨からの荷重を出来るだけ減らしています。
土台は大矢石の上に乗せ、差し鴨居、小屋梁は栓、楔を打って固定されています。




軒の部分
小屋梁が外壁より出ていますが、
これを風雨から保護するために板が打ってあります
腐ったら取り替えれば良い

それに対して、中間の床梁が外壁より出ていません。
潮風と暴風雨によって腐食しないようにワザと外壁の中に収めています。


海側に伸びた建物


その海側は、増築されています。
増築部分は古材等を使った、比較的簡単なつくりになっています。
風雨によってボロボロになる部分を作り、それを定期的に取り替えることによって、
本体(古民家)部分をできるだけ長く持たせようという工夫があります。

「本体構造の重要な部分」と「付属部品を容易に交換できる部分」
とに明確に分け、腐ったら取り替えるという作業を繰り返すことで、本体の主構造を末永く使うといった工夫が見受けられました。



大工~伝統技術について・・
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