昨日から中島町H邸の建て方をはじめました。
この家の墨付け、刻みには命を削りました。
10月頃から墨付けをはじめ、夜まで作業することも・・
墨付けをしている時、もう駄目かと思うような状況に遭遇しても、駄目になる感じが全くしなかった・・
一人で墨付けをしていても、例えば、そのまま墨付けしていると、あっさり間違えに気づかずに通り過ぎてしまうような時に限って、別の物件の急用が出来、頭を冷やしてから取り掛かると、間違っているのに気づく・・
そんな場面がありました。
誰か他の人が脇にて、間違いを正しているような感覚が多々ありました。
栄町T邸でも、夜中に一人で作業していても、一人で居る気がしなかった、無くなった親父さんのとともに家を作り上げているような感覚がありました。
普通だと、怖いのだろうけれど・・
ひょっとしたら、寝たきりの息子さんが応援してくれていたのかもね。
(いや、亡くなった大工か?ウチのじいちゃんか?)
建て方をはじめるにあたって、四隅に塩を蒔きますが、感動して思わず涙が出ました。
心の中でのBGMは「スターウォーズ」のエンディング・テーマが延々と・・
この家、上棟したら「決して、あきらめない家」と命名しましょう。
写真は「魔の「へ」通り」と命名している最後の円形柱の建っている場面です。
この通りの柱や梁の選定にいろいろエピソードがありました。
「への4」御神木、「への6」通し柱、「への10」円形柱、「への6~10」梁は決まりそうで決まらない。でも、最後はしっくりと決まった・・
おそらく、御神木の魔力があるのでしょう。
家が成りたいように成る・・そのメッセージを受け止めながら墨をつけていく・・
そんな作業の繰り返しです。
「そのうち、命を落とすかもしれない。」
知り合いの設計士さんにそう言われました。
でも、遺産になるのだからいいではないか?
この間、「ぞうの背中」というDVDを観ましたが、そんな心境?
暗示なのかと思ったりしましたが・・
次のお客さんのためにも、死ねないのです。
来年のお客さんが待っている!
さすがに疲れたので、今日は休みます。
冷たい雨の中滑りやすい木の上での作業は大変ですね
やっぱり1年でもっとも空気の乾燥したこの時期に棟上したがいいのでしょうか?
春に新居っていいですねえ^^
せっかく乾燥した木を濡らすのは悲しい。だから、養生をしながら建てています。
はやく屋根をかけて、極力濡らさないように・・
外部を塞いだら、乾燥期間を設けて、中の材料が乾燥するのを待ってから造作に移ります。
来年の6月までの長期間になりますが、ゆっくりと仕上げることでベストな状態にもっていく・・
そういう家づくりとなります。