文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

市場原理主義(市場は100%正しい)は大間違い。

2010年07月22日 22時13分45秒 | 市場原理主義
今日、円は86円の円高まで行きました。市場関係者のコメントは「これは需給ではない。日本政府の弱さを見越した円高だ…普通なら口先介入も考えられる水準だが、今の政府には、それすらも出来ないだろうと見込んでの…」

市場とは、需給(市場は100%正しい)だけでは無くて、むしろ、この様に弱みに付け込む、或いは油断を突く、人の心の隙を、狡猾そのもの、ハイエナのように突いてくる者たちで形成されているものです。一度、相場が崩れると、それだけが唯一の法則である様なチャートもガタガタ。それは為替でも株でも全く一緒なのです。昔から、シカゴのマーカンタイル市場におけるチューリヒの赤鬼達の存在は、株を知らない人でも知っているでしょう。

そういう世界経済等とは何の関係も無い狡猾さで20世紀型資本市場は大きく影響され続けているのです。ハッキリ言えば市場が100%正しい等と本気で思っていたら、それこそ正気の沙汰ではありません。

問題は、この様な狡猾さが絶え間なく仕掛けてくる円高で、産業立国である…日本の大企業の大半は輸出型…日本の大企業の利益が落ちる事…株価も下がります。

この狡猾な者たちの呑欲さは、円高に持ち込んで利益を上げる…必ず株安に成りますから
猛烈な空売りを掛けて株で更に儲ける。株式市場も一気にチャートが崩れ、調整相場入り等とコメントする。

各社が、ついこの間、自信を持って発表したはずの目標株価もシレッとして大幅ダウン…円高による利益低減を見越して…発言がブレるかブレないか等、この世界では戯言。

支配しているものは強欲であり、シェアを占めているものの一人勝ち。

僕は、此処で一つの仮説を思う。円高に成って困るのは日本だけ。例えば日本が弱くなれば成るほどシェアが拡大し、莫大な利益が更に増える、サムソンや現代の韓国勢は、今や自らが国家と言っても過言ではない位の存在。莫大なキャッシュフローも持っています。日本を除いた全ての国は徹底的に国益優先。彼らが動くのを同時にキャッチした外資大手達も一緒に動く。為替で大儲けしながら、今期の収益も更に拡大決定…この時に集中的に販売攻勢をかければいいのですから。

相手が、これ位の単純な事は考えていると思う方が自然なのではありませんか?
国家間の経済競争(戦争と言っても良いでしょう、20世紀の資本主義では)は、日本のマスコミの様な甘ちゃんでは絶対にないと僕は思う。彼等は、おためごかしなモラリストなんかでは絶対にない。

僕は、日本の中枢…僕の同級生や先輩達が僕の提言に一刻も早く耳を傾けてくれて、この様な狡猾な神経戦に出来るだけ早くピリオドを打ち、世界一の個人資産が、これ以上かすめ取られる前に、圧倒的な金融大国に成って、90円~110円位が、最低でも日本企業の競争力を維持する限界ならば、そう世界に宣言すれば良いのです。

日本は、もうこれ以上、狡猾な資本主義に振り回されたくない、そのレンジでの変動管理制に移行すると世界に宣言すれば良いのです。日々に10兆円、株式取得に100兆円を誘導し、
日々も12兆円の世界の大市場、株式時価総額も米国に並ぶ世界の時価総額大国と成って
日本は21世紀型の安定した資本主義を確立すると世界に宣言すれば良いのです。