文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

私たちの国のジャーナリズムについて。

2010年07月30日 23時40分16秒 | 経済とマスコミ
この国では、おかしな事に、僕の様な無名の人間が、大金を払ってでも提言したいと思っても、
新聞社は、そのような、無名の人間に依る意見広告は掲載してくれないのですね。

例えば平成2年、4月の事、当時、定期的に僕の話を聞きに来ていた日経新聞大阪支局の広告局長が居た。僕は単純で簡潔な広告を大至急、全国版、全段ブチ抜きで掲載してくれと依頼したのです。費用は3,500万円…当時の弊社には何の問題もなかった。

「拝啓大蔵省及び日銀総裁殿。今般の総量規制は以下の2点で憲法に抵触していませんか?

一、(僕は所謂左翼では無いので、敢て労働者と言う言葉は使いませんが)
不動産業者と言うのは中小企業の集まりです。そこで働く従業員の生存権を侵害していませんか?

二、一つの業界、一つの業種にお金を貸すなというのは職業選択の自由に反していませんか?
そこまで言わなくても、資本主義の根幹は私有財産制に在り、その土地を担保にお金を貸して金融(銀行)が生まれ、やがて証券…株式市場が生まれて行く。その根幹がガタガタに成りますよ…。

一つの業界、一つの業種に金を貸すなと言うのは、民主主義ではなくファシズムではありませんか?

彼は「4月、5月は満杯なので6月に掲載できるようにします」と。
6月になっても、待てど暮らせど返事がないので電話で尋ねると「すみません、6月も大企業の決算広告で一杯なんですわ」

この時、僕は、私たちの国のジャーナリズムはジャーナリズムではないと瞬時に知ったのです。
ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなら3,500万円ものお金を掛けて、
国に提言しようとする文章、国の過ちを糾そうとする文章を掲載しない事は有り得ないからです。

皆さんは、この国に自由が在ると思っていらっしゃるでしょうが、本当の自由はないと僕は思う。
僕は、良い男だった彼に…僕の様な発想をする社長には会った事がないと言って、定期的に来社していたのですが…「二度と弊社の敷居はまたがないでくれ」以来、彼と会った事は一度もありません。

読者諸兄は、上記の意見広告が、あの時、日本全国の日経新聞購読全世帯に掲載されていたら「失われた20年」も少しはマシだったのではないか、と思いませんか?

この間までの朝日新聞の広告は酷かった。まるでスポーツ新聞の紙面のよう…不景気とネットに押されて、
今、新聞社の経営は青息吐息のはずです。

僕は貴方達に提案したい…あんな酷い広告で埋めるのなら、意見を掲載したい個人に全段を提供したらどうですか?と。今の僕は、とても、そんな余裕は有りませんが、今を盛りの人は幾らでも居るはずですから。

言論の自由が看板であるはずのジャーナリズムには一番相応しいと僕は思う。無用にどぎつい表現や明らかに不要な部分は推敲し、レイアウトを助言して3,500万円。大きな収入だと思うのですが。

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東証の実態と朝日新聞(マスコミ)の報道。

2010年07月29日 10時35分48秒 | 経済とマスコミ
7月27日、朝日朝刊…東証、昼休み廃止?取引時間延長へ…という新聞記事を読んで、
僕は確信しました。
各新聞社の経済部記者で資本主義の根幹である株式市場について知っている人間は1人も居ないであろう事。他の部署と同様に、記者クラブに詰めて、言わば官製垂れ流しの情報収集を仕事として居る事を。世界経済に対する勉強、検証なぞは皆無である事も。
朝日がこれなのだから、他のマスコミは、もっと酷いであろう事を。

外資が、東証の売買に占める割合は4割だなどと書いているのですから。
常に60%前後~70%と言うのは常識、事実であるのに。しかも東証はHPで常に公開している…投資部門別売買状況…因みに、直近の7月第二週(7/12~7/16)では、
法人10.9%、個人26.2%、海外投資家60.1%、証券会社2.7%です。

一体、誰から、どんな話を聞いたら4割等と言う数字が出てくるのか?
意図的に外資の比率をひっくり返したのだとしたら悪質な捏造記事だし。
こんなお粗末で、己が民主主義の守護神のように裁きの決定権者の様に振舞うのが、
マスコミの実態だと知るべきなのです。

資本主義の根幹である株式市場には、一日にA4用紙25枚位の情報が毎日流れている。
日本と世界の経済情報、情勢の全てが流れている訳です。

社会に出てからの人生の大半を不動産業界で過ごした僕に、欠けていた最後のパズルを指し示す様にして、神様は、今、取り組むべきものは「これだ」と。蔑視していた訳ではないが、同じように大きなお金の動く相場の有る市場に従事していたから、取り組む必要は無いと思っていた。

大体、人間や大企業の価値が一日で上下する事などない、とも感じていたのも事実。
単純に言えば株は不動産とは違う圧倒的な換金性を有している、その一点では不動産に勝っています、が、最初に大手証券会社の営業マンに尋ねた時、「えーっ」と思った事が、彼らが至極当然の様に考えている寄付き制度…「明日、幾らから始まるか分からない。そんなの相場と言えない」と絶句したのです。

毎日、2年間、机の上にPC4台を置いて主力大企業から、その時々に動く銘柄に至るまでの440企業を眺め、毎日のありとあらゆる情報(A4・25枚分)を分析しての結論は、
東証は、どないもならん市場。不動産の様に資産と考えてポートフォリオ(資産表)を組んで、ビジネスとして勝ち負けを考えるなら、空売りを掛けるしかない市場。
買いのみの資産表を組んだら莫大なマイナスを抱える事に成ります。

この世界には、ジェイコムの誤発注事件の時に大儲けした事を契機に、200億円稼いだ有名人が居る訳ですが、買いのみでやっているという彼は全くの例外。僥倖で20億円超も儲けたら連戦連勝の道を歩けるのは当然の事ですが、彼は、僕が気付いたカラクリ(と言っては語弊が有るかもしれませんが)世界の金融の中心であるウォール街とはどういう事か?に気付いているはずです。

彼が連戦連勝で居られるのは、他にする事が無く…彼が社会に出たのは、平成4年以降のはず…つまり日本が、繰り返し既述した理由で、大停滞を始め出した時=就職困難時代…株しかする事が無いと言う彼は、月~金、誰とも会食もせず、誰とも会わず、1日中、日本とNY、世界の株式市場、関係する為替や原油やetc.の市場全てに目を通して毎日を過ごしている、と。

買いのみに入ったら、彼の様な生活をしなければ、勝つ事は無理でしょう…それほど、いびつな市場なのです。

彼以外の大半の人は他に仕事を持っているのです。日本の資産家の全ては自分の仕事を持っている。僕の知人に大概ではない資産家が居ますが、言う事は、株は大博打、日本株はアカン。やるなら外債投資。毎月1,000万円を超える配当を得ている、と。

閑話休題
東証の昼休みを無くして良い事は一つだけあります。寄付きが1回なくなって、莫大な空売りを打たれる機会が1回無くなる。

さて、僕が「日本株必勝法」と題して本を出版したとしましょう…ベストセラーになる可能性も大でしょうが、それでは、一将功成って万骨枯るでしかありません。
何故なら、下手すれば日本沈没(は大げさにしても)日本株は永久に上がらない事に成ってしまうからです。

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