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スラムドッグ$ミリオネア

2009-05-18 06:36:42 | 映画短評
第81回アカデミー賞で作品賞を含む8部門を受賞したスラムドッグ$ミリオネアを見てきました。2008年のイギリス映画ですが、インド映画?と思えるくらい100%インド色の映画です。
 学校へ行ったことのない少年が、世界的なクイズで最終問題まで勝ち抜いたその理由と彼のスラムでの人生がオーバーラップするというストーリーで、とてもうまくできています。教育の世界では、伝聞知と経験知という言葉がありますが、経験知はすごい!という映画と言えるでしょう。
 それでは、なぜアカデミーは作品賞に選んだのでしょうか。
 この映画の大きなテーマが、スラムでの子ども達の生き様です。日本人から見ると、目を覆いたくなるような過酷な場面の連続。その現実を見ろと、アカデミーは訴えたかったのかもしれません。
 それでも、ただ生きぬくための日々の行動が、どんどん子ども達をたくましくしていきます。日本人から見ると、まぶしいくらいのたくましさです。そのたくましさが、クイズにリンクしてくる展開が見事です。
 また、そのクイズがミリオネアというところが、見る人を惹きつけます。生放送で、驚異的な視聴率を誇るこの番組を、うまくストーリーに組み込んでいきます。
 心に残るという点では前回のグラン・トリノの方が上、一方、映画にのめり込ませるという点ではこちらの方が上だと感じました。
ぜひご覧ください。

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