奇詠＆としえの俳句日記

奇詠＆としえの俳句日記

毎日訪問するサイトです。

とても斬新な感覚の俳句を味わうことができます。

※印は、私の主観的なコメントです。



最近のお気に入りは・・・


　たんぽぽに　序列がありて　根尾断層


断層の斜面にタンポポが咲いています。
おひな様のように、上の方が偉いタンポポのように見えます。


　校旗垂れ　卒業生が　頭垂れ


シャレのような句です。
卒業式は、「一同　礼」の号令で、タイミングや角度までが
揃って礼をします。
静寂の中で、凛とした雰囲気で、校旗もいっしょに礼をしているように見えます。

　種を選る　百姓太き　指使い


お百姓さんの指はごつくて、生活感、生命力にあふれています。
その指で、器用に種をより分けています。

　廃屋の　小さな砦（とりで）　沈丁花


梅に続き、ハクモクレンの前に春の訪れを告げる花と言えば、
やはり沈丁花。
最近の子どもは、沈丁花の臭いをかぐと、「トイレの臭い！」と言うそうです。

昔のトイレは、よく近くに沈丁花を植えていたものでした。
先人の知恵なのでしょう。

その沈丁花が、主のいない廃屋を、今年も守ってくれています。

大地震の　瓦礫を覆う　春の雪


あまりにも悲惨な光景です。
言葉もありません。

亡くなった方への最大の供養は、復興でしょう。