《 否定語を肯定語に 》
次の場合、あなたならどう注意されたいか?
授業中に廊下を友だちと話しながら歩いていた。
A 「うるさい!静かにしろ!今は授業中だ。」
B 「授業中は静かに歩きましょう。」
C 口に指を1本立てて、目で合図される。
Aは、否定語による注意。
Bは、肯定語による注意。
Cは、状況について気づくことを求めている。
Cは、状況について判断できる子どもには最も有効である。自分で考え、判断させているからだ。
そうでない時は・・・
Bである。あるべき姿を、具体的に伝えている。
Aは、危険が目前に迫っているときなど、緊急の場合に使用すべきで、普段から使っているといざという時の効果がない。学級の雰囲気も悪くなる。
それでは、次のような場合、どちらの声かけが有効か?
A 早く片付けないと、休み時間にドッジボールができなくなるよ。
B 早く終わると、休み時間にドッジボールがたっぷりとできるよ。
もちろんBである。
言い方としてはわずかな違いだが、子どもの心に与える効果は大きく異なる。
明るい。前向きである。
その後の文脈にも影響を与える。
もし、ドッジボールができなくなった場合、
A → 「だから、早く片付けろといったのに・・・。」というニュアンスになってしまう。
B → 「残念だったね。次は早く片付けよう。」となる。
心のベクトルの問題だからである。
そのポイントは、肯定語。
日頃使っている否定語を、肯定語に変えてみよう。