前回までに、「授業で役立つ指導の技術」として指導技術を紹介しました。
これまで紹介していなかった技術を紹介していきます。
類似したものもありますが、ご容赦下さい。
私の授業づくりは、私が好きな劇作家で小説家でもある故・井上ひさし氏の次の言葉がもとになっているのです。
《 むずかしいことをやさしく 》
彼はよく言っています。
「むずかしいことをやさしく、やさしいことを深く、深いことをおもしろく」さらにその後に「まじめに書く」という言葉が続きます。
授業も同じです。
子どもにとってむずかしいことを、いかにやさしく伝えるか。
やさしくすると浅くなることを、いかに深さを伝えるか。
深さを求めると堅くなることを、いかに興味づけられるか。
これらを、いかにまじめに取り組むか。
この基本は、「むずかしいことをやさしく」、これが教材分析です。本質を見抜き、シンプルにします。
池上 彰さんは本当に上手だと思います。
留意点は「やさしいことを深く」。ねらい、そしてその背景をふまえないと、浅いものに終わります。教師の教養、それまでの人生で培った人間力が問われます。
工夫が「深いことをおもしろく」。いかに工夫して子どもの関心・意欲を高めるか。教師の腕の見せ所です。井上ひさし氏がこだわった遊び心が必要です。
この言葉で、授業づくりを楽しみましょう。