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1月1日の社説は・・・

2020-01-01 05:40:51 | 社説を読む
明けましておめでとうございます。

1年を俯瞰する社説が並ぶでしょう。その社らしさが出る日でもあります。

ゴーン氏逃亡を取り上げたらフットワークが軽い!

朝日新聞
・ 2020年代の世界 「人類普遍」を手放さずに

読売新聞
・ 平和と繁栄をどう引き継ぐか…「変革」に挑む気概を失うまい

毎日新聞
・ 拓論’20 民主政治の再構築 あきらめない心が必要だ

日本経済新聞
・ 次世代に持続可能な国を引き継ごう

産経新聞
・ 

中日新聞
・ 誰も置き去りにしない 年のはじめに考える

※ 全社の冒頭部を紹介します。(産経には社説が見当たりません)

朝日です。
「普遍」とは、時空を超えてあまねく当てはまることをいう。抽象的な言葉ではあるが、これを手がかりに新たな時代の世界を考えてみたい。

 国連の「持続可能な開発目標」(SDGs〈エスディージーズ〉)は、17の「普遍的な」目標を掲げている。

 たとえば、貧困や飢餓をなくす、質の高い教育を提供する、女性差別を撤廃する、不平等を正す、気候変動とその影響を軽減する、などだ。

 2030年までに「我々の世界を変革する」試みである。「誰も置き去りにしない」という精神が、目標の普遍性を端的にあらわす。

 15年に採択され、4年が経つが、進み具合は思わしくない。昨年9月、ニューヨークで開かれた初の「SDGサミット」で、国連のグテーレス事務総長は訴えた。「我々は、いるべき場所にほど遠い」。サミットは、この先を「野心的な行動の10年」と位置づける宣言を出した。

 目標にどこまで迫ることができるか。それが20年代の世界を見る一つの視点になる。



読売です。
半世紀の歩みを経て、日本で再び、五輪・パラリンピックを開催する年が明けた。自由で安定した社会を築き、「平和の祭典」を迎えられることを誇りに思う。

 自らの意志と力によって、困難や障害を乗り越えていく競技者たちのように、私たちも、さらなる繁栄に向けて前進する気概を新たにしたい。

 前回五輪の1964年、日本は先進国の仲間入りを果たした。高度成長で経済は拡大し、貿易や為替管理の自由化を進め、アジアで初めて経済協力開発機構(OECD)に加盟した。

 海外への観光旅行も解禁された。年1回、外貨の持ち出しは500ドルまでの制限付きだったが、「トリスを飲んでハワイへ行こう」と洋酒メーカーは3年も前から懸賞を募った。

 当時の日本は、戦後の焦土と荒廃した社会の中から奇跡的な復興を果たし、世界との距離を縮めて成長をつかみとろうとする国民的エネルギーにあふれていた。



毎日です。
先の大戦から75年、冷戦終結から30年が過ぎた今、民主政治のほころびが目立っている。

 我々に安心感を与えてきた人権保障、権力分立、法の支配などの基本原理が危うさを増している。

 深刻なのは、民主政治の起源でもある欧米の多くの国々で、ポピュリズムが大手を振っていることだ。

 共通しているのは、敵か、それとも味方かの二分法で分断を深める政治手法だ。選挙で多数を得た力は、本来、異論との間で接点を探るために使われるべきである。しかし、実際は多数派の論理で異論を排除する光景が日常化している。

 トランプ米大統領に対する弾劾訴追劇は世界を暗たんとさせた。

 トランプ氏の支持者と共和党は、米国史上3度目の弾劾訴追という事態を重く受け止めようとしない。先達が腐心した権力のチェック・アンド・バランス(抑制と均衡)は機能せず、民主国家としての信頼を大きく損ねた。 ポピュリズムのうねり

 冷戦が終わり、社会主義国が次々と消えた。市場経済が広がり、自由と平和、民主主義が息づく世界の将来像が共有された。



日経です。
令和になって初めての新年を迎えた。世界景気は減速し、米中新冷戦や朝鮮半島情勢などに不透明感も漂う。日本は改革を進める年にしなければならない。企業は成長のくびきを解き放ち、国は社会保障やエネルギー・環境政策を持続可能な仕組みに改める必要がある。将来への不安を次世代に引き継いではならない。


中日です。
二〇二〇年。目線を少し上げれば二〇二〇年代の幕開けです。

 この十年を区切る年明けに見すえたいのは、一世代が巡る十年先の世の中です。より豊かな未来を次世代に渡すために、私たちはこの二〇年代をどう生きるか。

 その手がかりにと、思い起こす場面があります。

 秋のニューヨークで、国連に集う大人たちに時の少女が物申す。つい最近も見かけたようなシーンが四年前にもありました。

 暗がりの傍聴席に照らし出されたのはマララ・ユスフザイさん。当時十八歳。同席した各国の若者たちを代表して、階下の首脳たちに語りかけたのです。



今年はよい年でありますように・・・

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