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液化天然ガスとは?

2011-04-11 06:54:46 | 社会科こぼれ話
昨日の選挙の結果を見ると、原発の賛否が地方選にも影響を与えています。

そもそも、日本の発電は何で行われているの?

原発の割合は?


おおよそ、原子力3割、火力6割、その他(ほとんど水力)1割となっています。

太陽光で約0.2%、風力は約0.3%ほどにしかなりません。

原発をなくして太陽光や風力発電を増やせという人がいますが、現時点では理想論です。


それでは火力発電の6割の内訳は?

イメージは石油では?

しかし実際は

石油等 ・・・・  9.2%

石炭 ・・・・ 24.7%

液化天然ガス(LNG) ・・・・ 26.0%


液化天然ガス(LNG)がトップなのです。

液化天然ガスは、燃やしたときのエネルギーと排ガスのエネルギーの
2回タービンを回すことができ、発電量の割にCO2の排出量が少ないのです。


それでは、液化天然ガス(LNG)とは?

天然ガスを圧縮、冷却して、液体にしたものということは、皆さんおわかりですね。

産地によって若干の成分比は異なりますが(だから天然なのです)、主成分はメタンで約90%を占めています。他にエタン、プロパンなどを含みます。

用途は、主に都市ガスや火力発電所の燃料に用いられます。

石油や石炭などと違い、燃焼の際に硫黄酸化物を出さないことが大きな特徴です。

さて、そもそもガスをどうやって運ぶのでしょうか?

まずは、産地を見てみましょう。



出典http://www.naturalgas.jp/antei/LNGimp.html

比較的日本に近く、運賃が安く済みます。

このようなタンカーで運びます。



出典http://www.osakagas.co.jp/company/press/pr_2007/070720.html

このような球形タンク方式の他に、メンブレン方式、GTT方式などがあります。

仕組みは、



出典http://ja.wikipedia.org/wiki/LNG%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%BC

では、タンカーにどうやって詰めるの?

1 タンクに不可活性ガスを注入し酸素を排除

2 次に天然ガスを注入し不活性ガスを除去

3 タンクを-162度に冷やす。体積は600分の一に。

4 さらに天然ガスを注入し冷やすことを繰り返す。

すごい・・・。

天然ガスの採掘から貯蔵、このような運搬、そして日本側の受け入れから利用など、すべてが高度な技術と人類の知恵の集積なのです。

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