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人民軍の兵士でさえガリガリ 北朝鮮に空前の大飢饉やってきた

2011-09-21 06:21:16 | 日本を見つめる世界の目
北朝鮮は、あと数年しか持たないという人が増えてきました。

次のような記事からもそう思えます。
http://news.livedoor.com/article/detail/5876634/

金日成主席の誕生100年と金正日総書記の誕生70周年が重なる2012年を「強盛大国」元年と位置づける北朝鮮で、逆に窮乏ぶりが際だつ出来事が相次いでいる。平壌市内でも、この夏の台風や水害で食糧事情が悪化。あまり被害を受けていない地域でも「例年は収穫が始まっているはずだが、始まっていない」という報道もある。また、優先的に食糧を供給されているはずの朝鮮人民軍の兵士でさえガリガリにやせている様子が確認されている。

金正恩氏への体制移行には軍の掌握が不可欠だが、現状では、それすらおぼつかない状態だ。

北朝鮮は6月下旬から7月下旬、台風5号と豪雨で大きな被害を受けた。その上、復旧活動中の7月末も洪水が発生し、さらに被害が拡大。2011年8月1日に朝鮮中央通信が報じたところによると、数十人が死亡、負傷、または行方不明になり、住宅2900棟以上が失われ、約8000人が避難生活を余儀なくされている。

子どもの3人に1人が、ひどい栄養失調状態
また、約6万ヘクタールの農地が冠水するなどの被害を受けたという。これを受け、崔永林(チェ・ヨンリム)首相が、被害が大きかった南西部の黄海南道(ファンヘナムド)を視察。北朝鮮要人の被災地視察を公式メディアが報じるのは異例だ。

その惨状は、国連の世界食糧計画(WFP)が8月中旬に現地で撮影したビデオでも伝えられている。トウモロコシ畑に囲まれた保育園では、4歳児が栄養不足で立ち上がれなくなっているほか、海州(ヘジュ)小児科病院では、やせ細った子どもが手当を受ける様子が映し出されている。同病院では、栄養失調で入院する子どもが50%も増加。また、飲み水が汚染され、下痢や皮膚病が多発しているという。

黄海南道の青丹(チョンダン)郡では、水害でコメの収穫の6割が失われたといい、北朝鮮全体では5歳未満の子どもの3人に1人が、ひどい栄養失調状態にあるとみられている。国連食糧農業機関(FAO)が9月15日に発表した声明によると、北朝鮮では600万人以上が緊急支援を必要だという。

90年代後半の「苦難の行軍」以来最悪
だが、状況はさらに悪化しそうだ。米政府系のラジオ局「自由アジア放送」(RFA)が11年9月14日に伝えたところによると、11年秋の収穫は、90年代後半の「苦難の行軍」以来、最悪のものになりそうだ。「苦難の行軍」とは、金日成が日本に対するパルチザン活動をしていた当時、100日にわたり強行軍を断行したことを指す言葉だ。90年代、食糧難が深刻化した時代に、「食べ物が無くても耐えろ」という意味でこの言葉が使われたという。

同局が消息筋の話として伝えたところによると、例年であれば9月上旬にはジャガイモの収穫が始まっているが、11年はまだ始まっておらず、内陸部の両江道(ヤンガンド)の農場では、「ツルは生い茂っているが、中身は少ない」状態だという。咸鏡北道(ハムギョンブクド)では、「肥料の供給が遅れ、十分育っていない」状態だ。

また、慈江道(チャガンド)、両江道(ヤンガンド)、咸鏡北道(ハムギョンブクド)では、作物が成長する7月にはほとんど雨が降らず、8月~9月末は降雨量が多く暑い日が続いたため、ツルの部分だけが大きく育ったという。

北朝鮮では、作物が大きく成長する6月から7月にかけては窒素肥料を、作物が熟す8月には尿素肥料を与えるのが、北朝鮮では一般的だという。だが、咸鏡北道では肥料の供給が遅れ、当局が8月になって地元農家の反対を押し切って窒素肥料を与えたという。このことが、さらに作物の成長を阻害している様子だ。

RFAによると、この消息筋は

「肥料が必要でない大豆は、例年よりも良い。それ以外は、まだ分からない。このまま10日ほど暑い日が続けば収穫ができるが、寒くなれば難しいだろう。今の作物状況からすれば、全体の収穫量は10年にはるかにおよばないだろう。『苦難の行軍』の再来も予想される」
と話しているという。

資金がなかったため、割り当て分の食糧調達に失敗
また、9月17日にTBSの「報道特集」で放送された、「アジアプレス」の北朝鮮人カメラマンが11年夏に撮影したという映像では、中西部の平安南道で腹を押さえて座り込む、やせこけた朝鮮人民軍の兵士の姿がとらえられている。金正日総書記は、国中の資源を軍に振り向ける「先軍政治」を行っており、軍には優先的に食糧が割り当てられることになっている。これが金正日体制を支えているとも言えるが、それすら満足に行えなくなっていることが浮き彫りになった形だ。

金正日総書記が8月末にロシアを訪問する直前、ロシアが食糧5万トンの無償援助を行ったものの、前出のFAOの声明によると、100万トンの食糧が不足するとみられており、劇的な改善は望めない状況だ。また、聯合ニュースが9月15日に消息筋の話として伝えたところによると、中国で食糧調達を命じられていた貿易相次官と参事が、契約に必要な数百万ドルの資金がなかったため、割り当て分の調達に失敗。北朝鮮当局に身柄を拘束され、2人以外にも局長クラス7人が更迭されたという。食糧不足に外貨不足が追い打ちをかけた形で、北朝鮮当局が打つことが出来る手が、少しずつ少なくなりつつある。


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