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初等社会科教育法 受講生の感想(1)

2025-02-18 12:25:22 | 大学・社会教育講義資料

令和7年2月17日、18日の2日間にわたり、初等社会科教育法の試験(ふり返りレポート)を184名に対して行いました。

時間は90分で、一人平均、約3,800文字(最高6,442文字)をその場で入力しました。この半期で学んだものを、何も見ないで整理して論述するのは、本物の力が表れます。貴重なOutputの時間と位置づけています。

これまでもその一部を紹介し、共有してきましたが、今回は、最後の感想を共有します。

次の設問です。

4 最後に、「初等社会科教育法」を受けた感想を書いてください。

以下、10数回に分けて、匿名で全員分を紹介します。

※ 最後の設問なので、3までに時間を使った人は文章量は少なくなります。4番の文章量で評価が決まるわけではありません。


◆ 社会科のイメージを覆されました。教科書を見てそれについて議論をするだけでつまらなかった授業が、たくさんの活動を通して楽しみながら学びを深める授業に変わりました。そもそもICTをこれだけ活用した授業を見たことがなかったので、これから教員として教壇に立つ立場の人間として多くの選択肢を増やすことができてよかったです。実際にICTをフルに活用した授業を受けて感じていることなので、小中学生に対しても有効であると考えられます。2か月後に中学校で教育実習があるので、授業を行う際に導入としてkahootを絶対に取り入れるんだと考えています。

 教育大学なのに教育法について学ぶ機会がほぼなく、残念に感じていましたが、社会科以外にもいかすことのできる教育法をたくさん学ぶことができてよかったです。非常に有意義でした。半年間ありがとうございました。


 率直に浮かぶ感想は、何よりも楽しかったということです。土井先生がとても楽しそうに毎授業されていて、学ぶ側の自分も毎回楽しく学ぶことができました。そして、ただ楽しかっただけでなく、社会科のことを好きになりました。この経験から、授業をする際に大事なことは教師が楽しく授業を行うことなのではないかと思いました。実際の子どもたちも先生のことをよく見ていて、先生によって違う反応を見せたり、違う活動ができたりすると思います。だからこそ良いところもあるし、あの先生の授業はつまらないなどマイナスなことになってしまうところもあるように感じます。授業内容だけに問題があるのではなく、まずは教師自らが楽しく学ぶ姿勢を子どもたちの前で見せていくことが重要なのではないかと思いました。

 その上で、楽しいだけで終わらないように土井先生は「全員参加型の授業」を大事にしておられました。社会科は個人学習ではなく、周りと共有し合ったり、発表し合ったり、そんな過程で資質・能力を身に付けるものだと解釈しました。また、全員参加型の授業は社会科だけでなく、その他の教科でも重要なもので、クラスの学ぶ雰囲気を向上させることにつながると思いました。全員が授業に参加するためのICTの活用法や指導方法など様々な方法を学びました。

 また、社会科の内容ではないかもしれないですが、土井先生が持っておられた「軸」みたいなものを私もしっかり持つようにしたいと思いました。この軸がないと良い授業につながらないし、子どもたちにも伝わるべきことが伝わらないと思います。学ぶことが楽しいと感じてくれるような授業ができるようにこれからも精進していきます。


 今回、「初等社会科教育法」を受け、社会科の目標やそれぞれの育成する資質・能力について学ぶことができたとともに、児童が社会的事象の見方・考え方を働かせ、学習の問題を追及・解決する活動を通して、資質・能力を育成することを目指すためにはどのような授業を行ったらよいか学ぶことができた。AIを活用して指導案を改善するというアイデアが新鮮だった。AIの使用があまり良いものとされていない中で、その可能性を感じられたことは大きな収穫だと思う。また、授業の中で「聞き返す」ことの重要性を学んだ。児童に対して臨機応変に対応することは挑戦的だが、そのスキルを磨くことで、より良い授業が実現できると感じた。

 指導要領の変化についても興味深かった。「政治→歴史→世界」という新しい学びの順序は、現代の問題意識を育む上で非常に効果的だと思う。子どもたちが多角的に考える力や議論する力を養うことは、今後の社会で必要とされる資質を育むために重要だと考える。

 ICT教育の活用についても触れられ、特に視覚的な情報を用いることで理解が深まる点が印象的だった。映像や図解を使うことで、複雑な内容をより分かりやすく伝えることができるのは、教育者としての大きな強みだと感じた。

 資料をいきなり見せない、子ども達に疑問を持たせてからめあてを考えさせる、ヒントカードを渡す、「それってどういうこと?」「今の○○さんの意見って、どういうこと?」「違う見方はないかな?」などの問い返しで同じような意見が続くときに見方を変えさせ、考えを深めるなどの社会科授業以外でも活用できる授業のコツを学ぶことができた。授業は非常に有意義で、今後の教育実践に活かせる多くのヒントを得ることができた。引き続き、社会科教育について学びを深めていきたいと思う。


 非常にバランスの取れた授業であると感じた。講義を受けて得た知識・学びを文字に起こして自分の中で整理し、それを基に模擬授業を行い、その効果を実感するというような流れとなっており、なおかつその振り返りまですることができたので、非常に中身の濃い授業となっていた。この一連の流れはこれから学びを続ける上で非常に大切になってくると思うので、自分が教師になった側になってもこの流れを意識して子供たちに教えたり、自分自身もさらに学んだりしていきたいと思った。そして、より良い授業をするための多くの方法をその活用方法と共に知ることができたという点も非常に勉強になった。そして、それを知るだけでなく自分たちの模擬授業で実際に活用した体験は、深く記憶に残りこれからの人生で何度も役に立つと思う。そして、授業を一緒に受ける仲間たちとの意見や考えの共有の時間が非常に多いことも印象に残っている。このことを通して、多くの見方から物事を捉えられるようになり、これからの教育観や授業観へより良い影響を与えてくれたと実感している。そして何よりも、文字に起こすことの重要性も再認識させられた。考えるだけでなく文字に起こすことで、自分の考えをまとめることができ、より効率的に記憶する形となり非常に高い充実感が得られた。今まであまり文字に起こすことはしてこなかったので、この授業を機に文字に起こす習慣をつけて、より多くのことを学んでいきたい。


 社会科の授業の話だけでなく、他の教科だったり子どもたちとの関わり方であったりとたくさんの知識を与えてくださり、様々な面で勉強になることが多かった。10月に行った教育実習で意識してできたこと、意識したけどできなかったこと、意識からも外れていて初めて知ったことなど、いろんな面で振り返ることができて、「教育実習でできなかったあのことはこうすればよかったんだ」や「自分はこれを意識していたけど、もっとこうしていればスムーズに行けたかもしれない」などのよりよくするためのアイデアが自分の中からもたくさん出てきた。今後の教員生活を通して忘れてはいけないことをいくつも学ばせていただけたので、この授業で学んだことを組み込んで子どもたちと向き合っていきたいと感じた。


◆ 「教育法」という授業名であることから、社会科においてどのような教育方法を学べるのかとワクワクしていた。私は高校が国際教養科で理系を選択したこともあり、高校で日本史をAすら受けておらず、地理もBを受けていない。また、社会科は暗記教科という苦手意識があったため、苦手だと感じている自分がどのようにしたら子どもたちに上手く教えることができるのかという不安を減らせるように期待してこの授業に参加していた。授業を受けていくうちに、初等教育においては、「歴史」「地理」「経済」などの本質理解ももちろん重要だが、それらを子どもたちが効果的に楽しんで学べるような授業づくりが大切なのだと考えるようになった。自分が小学生のときにこのようなワクワクする授業、退屈しない授業を受けていたら、きっといままでの苦手意識も変わっていたのだろうと考えた。自分が教壇に立つときには、自分の様に社会科に苦手意識のある子どもでも、自分事として捉えることができるような授業ができるようになりたいと思えるようになった。

 授業の冒頭で、子どもたちが持っているバラバラな知識を一度まとめると先生が授業を先に進めやすいことが分かった。小学校でも1つのクラスに30人弱が在籍し、先生は1人で授業を進めていかなければならないことから、授業の冒頭で子どもたちの知識の足並みを揃えさせることが大切なのだと学んだ。

 15回目の授業で、難しく複雑なユダヤの歴史を学んだが、そのような先生にとっても説明が難しいものはわかりやすいまとめ動画を用いても十分に子どもへ理解を促すことができるのだとわかった。授業でYouTubeを使用することに抵抗があったが、自分がユダヤの歴史がちんぷんかんぷんだったのがわかりやすく頭に入ってきたため、今後は活用することも視野に入れようと思った。また、宗教の授業では、過去の話ではなく、現代にもつながっていて、紛争や文化的な争いなどが続いているといった、子どもたちが身近に感じられるようなつなぎ方も先生に求められるテクニックの1つなのだと学ぶことができた。

 模擬授業を作る際に、教科書を読む機会があった。私たちが小学生だったときから、学習の順番がかわり、特に6年生の内容はとても量が増えたと感じた。国際、歴史、地理、政治、、。さらに、私たちが小学生だった10年前とは違い、世界の情勢や日本の政治も、直ぐに調べることができるようになったため、情報のソースが教科書や資料集だけではなくなったことも、変化の1つだと考える。教育実習に行くと、年配の先生が、あたかも私たちもGIGAスクール構想の中にいたかのようなお話をしてくださるが、私たちはタブレットの無い時代で学習してきたのに、先輩の先生方にはできるだろうと求められる世代だと感じる。しかし、いまやICTを活用して授業を展開することはどの世代の先生であったとしても必然化しているため、子どもにとってはすべての先生が「先生」であることから、私自身も、自分がICTで学んでいなかったからと、もう言い訳をせずに、いままで苦手だと感じていた社会科でも子どもに教えられるようになりたいと考えられるようになった。


 この授業で、授業づくりのコツや、ICTの使い方を学ぶことができた。教育実習に行って授業をしたときに、私は楽しく学ぶことができる授業づくりを意識していたので、楽しく学ぶことができるような方法をたくさん知ることができてすごく学びになった。実習のときは子どもたちとの関係をつくり、この人の授業をちゃんと受けたいと思ってもらうことで子どもたちの注意を引いていたが、関係だけでなく、興味を引くことができるような授業をつくることで、子どもたちにちゃんと聞いてもらえる授業を作りたいと思った。全員参加の授業をつくることもとても難しいと感じて、実習ではこれも関係を作ることでたくさんの子どもが手を挙げてくれていたが、それだけでなく、いつも挙手制にすると手を挙げなければ当てられないと思ってしまって、授業を聞かなくなってしまう子が出てくることが考えられるので、授業に緊張感を持たせられるようにしたいと思った。

 また、ICTについてたくさん知ることができ、ICTを使うことで教員の負担を減らすことができると知って、使えるものは使っていきたいと思った。ICTで負担を減らすことができれば、他のことに時間を使うことができるので、その分授業づくりの時間も確保することができるのではないかと思った。

 この授業は振り返りを毎回書いていて、振り返りを書くことで、学んだことを自分の言葉にしてアウトプットすることができるし、後で見返したときに授業の内容を思い出すことができるので、振り返りを書くことは大切なことだと感じた。それは子どもたちも同じで、授業の振り返りを書き、自分の言葉にして表出する活動をすることはとても大切だと感じたので、授業で振り返りを書く時間も残せるようにしたいと思った。

 この授業で様々な指導法を学ぶことができたので、機会があれば実践してみたいと思った。


 初等社会科教育法を受け、実際の教育現場で活きる知識や経験を得ることができ、とてもためになる実践的な授業であると感じた。授業を通して感じたこととしては「生徒の参加率」を意識した活動が多かったことが挙げられる。カフートや作業指示の見える化など、これらを特に重視していたことについて、どのような意図があったのか知りたいと思う。授業の中で印象に残っている内容は「破られたアンネの日記」である。社会的な出来事における宗教の影響力の大きさを知り、なぜ社会科で宗教を学ばなければならないかに納得がいくものであった。社会の出来事とは、何が噓で何が本当であるか見抜くのは難しい時があり、こうした際に社会科の知識を使いこなすことが出来れば、より妥当な分析をすることができると学んだため、こういった部分に社会科を学ぶ意義があると私は考えた。


 まずは半期の間、ありがとうございました。土井先生が社会と児童に愛情をもって授業なさっていることが伝わり、尊敬しました。具体的な指導法やツールを教えてくださって、活かせるもの学びがたくさんありました。そしてこの知識が活きる場は、社会の授業だけではないと感じました。様々な場面で適切に使い分けていきたいです。自分も自分の意見をもって子どもたちに、深く豊かな学びをしてもらえるような先生になりたいと思います。本当にありがとうございました。成長のある時間でした。


 授業に参加すると必ず、いかにして子供の興味を集めるかの工夫を実際に体感して学ぶことができ、確かに効果があるということを身に染みて学ぶことができた。講義ではあるものの、様々な活動が含まれていて受けていて楽しくて身にもなるという授業で1限で朝がきついけどためになるから受けようという気になった。

自分たちの模擬授業とほかの班の模擬授業を見比べて自分たちの工夫もよかったと思っていたけど、他の班の工夫も光るものが多く、実際の場でやってみたい活動も多く今後に生かせそうだと感じた。


 初等社会科教育法は、授業をどのように工夫するかを実際に見せてもらうことができたのがとても良いと思った。今までも他の教科の初等教育法の授業を受けてきたが、大事なことを口頭で伝えられそれを取り入れて模擬授業を行うというものが多かった。このような授業は実践力を付けるという観点では良いと思うが、私は口頭だけで伝えられるよりも実際の様子を見せてもらう方がイメージしやすく実践もやすいと感じていた。初等社会科教育法では、カフートやパワーポイントのアニメーションの使い方、指名の時のルーレット、頭に手を持ってきて解答させる方法、周りと話さずにグーグルフォームを使ってクイズを行う方法、本時のめあてに子どもたちができるようになるゴールを提示すること、実際の大きさや物を見せることなど授業で取り入れることができるたくさんの工夫を見せてもらうことができた。そして、それを基に模擬授業を作成し成果を見直すという作業があった。口頭だけでなく実際にどのように工夫するかを見ることで実践もしやすくこれからの他の授業でも取り入れていきたいものばかりだった。とても学ぶことが多かった授業だった。この授業で学んだことを他の教科や5月の教育実習、教員になった後にも生かしていきたいと思う。

半年間ありがとうございました。


明日、第2回に続きます。

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