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第35回 全国道徳特別活動研究大会-道徳の授業-

2013-12-01 07:21:47 | 教育関連情報
昨日、岐阜市立加納小学校で行われた、第35回 全国道徳特別活動研究大会を参観しました。

その様子を数回にわたって紹介します。

まずは、道徳の授業です。

最近は、広く浅く、全体を見ることが多いのですが、今回は1年生の学級一つだけに集中しました。
音楽のスペシャリスト、本郷先生の道徳の授業だからです。

今年度、小学校1年生の授業を見るのは、数十回ありました。

次の写真を見るとわかりますが、これまで見た中でも最高です。

まずは姿勢。いわゆる「背筋ピン」。これが、45分間崩れません。
しかも、やらされている感が全くありません。定着しているのです。


手も、「先生、言いたい!」という気持ちが見えるような挙げ方です。
しかし、他の子が指名されても、「あ~あ」という声は聞かれません。


指名された子に向きを変えて、うなずきながら聴いています。あたたかい空気が流れています。


授業規律の中に心が見えます。

そして、子供達のつぶやきがすばらしい!
決してうるさくならず、自然な気持ちを表現します。

先生の授業技術は、まさに名人級。

声の大きさ、間、声の表現と顔の表情、どれをとってもまさにお手本です。

発問には、全員の手が挙がるまで待ちます。常に、全員が視野に入っています。
指名も、全員が発言できるように配慮されています。

全員の手が挙がらないときには、「まだ考えている人もいるけど、友達の意見を聞いて比べてみようね」と声をかけています。
2,3人の手が挙がっただけで授業を進めるよく見る授業とは、教育哲学の部分から違うのです。
まさに、全員参加。
それが当たり前のように具現化されています。

また、ふりかえりめい人「じぶんのこころとおはなしするよ」
   おはなしめい人「へんしんしてながくはなすよ」という掲示からは、1年生を指導するときのツボがわかります。

感情移入できない子には、先生が「カメさんに変身できる?」と声をかけると、見事にカメの気持ちを表現できました。
また、前の子と同じ意見を繰り返した子には、「○○さんは、何でそう思ったの?」と切り込みました。

先生は、表情まで見逃しません。

「○○さんの顔を見てごらん」「どんな感じ?」

「○○さん、本当に悲しそうな顔をしていたよ」

「○○さんの顔が変わったよ!」

総合的な言語活動が繰り広げられていました。

「それを聞いてどう?」「そう思った○○さん、素敵な心を持ってるね・・・」
絶妙な声かけです。

価値の自覚では、ふり返り名人を活用します。
友達を助けたり助けられたりした経験を発表していきます。
さらに、その相手のこの気持ちを聞き、「それを聞いてどう思った?」ともう一度返します。

最後には、自然に級訓「みんなといっしょに にこにこたのしくがんばる1の1」にもどり、級訓を意識させ、所属感を高めるのです。
流れとして、きわめて自然です。

その他、ペープサートの使い方、板書も参考になりました。

悔いが残ったのは、「ビデオを撮らせてもらえばよかった・・・。」

本当に、良いものを見せていただきました。
ありがとうございました。

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