TRANS.Bizより「アウフヘーベン」の意味とは?使い方の例文や弁証法も解説 を紹介します。
目次です。
- 1 「アウフヘーベン」の意味とは?
- 1.1 「アウフヘーベン」は哲学者ヘーゲルの「弁証法」の概念
- 1.2 「アウフヘーベン」の日本語訳は「止揚(しよう)」
- 1.3 「アウフヘーベンする」は「二つのものを超越する」ことを指す
- 2 「アウフヘーベン」の原語は?
- 2.1 「アウフヘーベン」の原語はドイツ語の「aufheben」
- 3 「アウフヘーベン」の使い方とは?
- 3.1 「ビジネスの矛盾を調整する」ために使う
- 3.2 「ビジネスの議論を深める」ために使う
- 3.3 「身近な問題の解決」に使う
- 3.4 「アウフヘーベン」の使い方の例文
- 4 弁証法の「アウフヘーベン」はどのような議論?
- 4.1 「アウフヘーベン」は対立・矛盾する2つのものを統合する
- 5 まとめ
アウフヘーベンはヘーゲルの弁証法で、モノ(事物)やコト(命題)が「否定」を通じて、新たなより高次のモノやコトへと再生成されるという運動をいいます。
例えば、「野球は外でやるものだ」というテーゼに対して、「でも雨が降ると野球ができない」というアンチテーゼにより否定されます。それが、より高次の「合(ジンテーゼ)」となると「ドーム球場をつくればよい」となります。
次に、「ドーム球場をつくればよい」がテーゼとなり、「野球は太陽や風にあたってやるものだ」というアンチテーゼが出てきます。その対立が止揚したものが「開閉屋根付きドーム球場」 という新たな進化型がうまれるのです。
これは例えですが、人類は、こうした運動を繰り返すことで、少しずつ進化してきたのです。
わかりましたか?
まとめを紹介します。
「アウフヘーベン」とは、ドイツの哲学者ヘーゲルが弁証法の思考プロセスとして提示した概念で、「二つのものを超越する」「昇華する」という意味です。
一人の意見に対して別の一人が違う意見を持つ時、それぞれの意見を否定するのではなく、お互いを尊重しながらあらゆる可能性を探るために深い対話を行うことで、二つのものを超越した、より高い次元の理解(結論)に至ることができます。この状態に至る過程、あるいはその結果を「アウフヘーベン」といいます。
アウフヘーベンの概念は、議論や対話を行う時の技術として取り入れることで、一方通行になりがちな対話の質を高めることができます。ぜひ活用してみてください。
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