この映画でケイシー・アフレックが主演男優賞。
マット・デイモンが持ってきた企画だったが落ち目のアフレックに主演を譲ったとか、
ヒース・レジャーを亡くしたミッシェル・ウィリアムスが出演してるとか、
エピソードが結構ある。
灰色の海の街、マンチェスターが救いようがないほど悲しい景色。
灰色の街、灰色の雪、癒されない疵、取り返しのつかない過ちに立たされた一人の男のはなし。
感想↓
映画を観る行為とは自分の人生の追体験をすることでもありこれから起こりうる試練の予行練習だ。
厳しい問いかけを畳み掛けてくる作品だ。
ミラクルやハッピーエンドの映画じゃない。
自分だったらどうのり越えて生きていくか問いかけ続けなきゃならないのが苦しい。
どうします?過失とは言え自分が殺したも同然で子供たち3人も亡くして生きていくこと。
やっぱり主人公のようにすさんだ気持ちで酒場で酔いつぶれてケンカして怪我して親せきや友達に迷惑かけまくって落ちていく?
ならないとは言いきれない。そうなっていくだろう。
取り返しのつかない過ちを犯したくたびれた中年の俺に救いはあるのか?
この試練を乗り越えられるのか?
この物語にはやっぱりミラクルは無い。
でも現実の人生ってそうだもの…。
心臓に持病を抱えていた兄ジョー(カイル・チャンドラー)が遺言を残して死ぬところからストーリーが動き出す。
いつも不機嫌で心を閉ざしている中年の男リーをアフレックが演じる。
なぜこんなにも絶望した顔をして心を閉ざしているのか。
物語が進むにつれてその真相が明かされていく。
…
主人公リーは自分の火の不始末で火事を起こしてしまい3人の子供たちを死なせてしまう。
ミッシェル・ウィリアムズ演じる元妻はかろうじて助かるが夫を責め立て離婚する。
死んだ兄の忘れ形見の甥っ子パトリックと一時的に同居することになる。
キッカケはお互い違えど両方ともに大事な家族を失っている。
過失だが子供たちを殺してしまったことに十字架を背負って生き続ける。
甥っ子のパトリックは心に傷を負いながらにもハイスクール時代を楽しもうとしている。
兄ジョーが残していった船。使いもしないで高い維持費だけかかる無用の長物。
処分してしまおうとするリーに逆らって免許を取り自分で使おうとするパトリック。
そう、大事な人と死別してお互いに分かりあうことのできない人間関係があって絶望の淵にたたずんでも生きていかなきゃならない。
出来るだけのことをして。
ちょっと前進してだいぶ後退して…そのくりかえし…
でも、でもラスト近くになって感情を出さない心を閉ざしていたリーが
甥っ子のパトリックだけに見せた涙とセリフが効いてる。
「あまりにもキツイ。厳しい。乗り越えられないよ…」
心の叫びをこの甥っ子だけには漏らした。
甥っ子のパトリックの表情が変わった。自分にだけ本当の顔を見せてくれたことに。
この子はおそらく同級生のどの子よりもはやく大人になっていくのでしょう。
いやそうなってほしいと祈るように観ている自分の姿があるだけ。
そして葬式の帰り二人で道を歩きながら拾ったゴムボールをワンバウンドで投げ合う。
別々暮らしになるが次の住まいには客室を用意しておきたいとリーは言う。
いつか遊びに来てくれるだろうパトリック用のために。
僕が行かなかったらどうするの?とパトリック。
だったら物置に出もするよとリー。
そうか、どうなるか分からないけどやれることできること小さなことでもやっておきたいという気持ち。
この気持ちが小さな希望になっていけばと思いながら観た。
何年かかるか分からないが少しずつ癒され微かな光が見えてくるかもしれない余韻を残してFin。
現状を打開するなんてカッコイイ展開にならない。
たまにはこんなのもイイと思う。
マット・デイモンが持ってきた企画だったが落ち目のアフレックに主演を譲ったとか、
ヒース・レジャーを亡くしたミッシェル・ウィリアムスが出演してるとか、
エピソードが結構ある。
灰色の海の街、マンチェスターが救いようがないほど悲しい景色。
灰色の街、灰色の雪、癒されない疵、取り返しのつかない過ちに立たされた一人の男のはなし。
感想↓
映画を観る行為とは自分の人生の追体験をすることでもありこれから起こりうる試練の予行練習だ。
厳しい問いかけを畳み掛けてくる作品だ。
ミラクルやハッピーエンドの映画じゃない。
自分だったらどうのり越えて生きていくか問いかけ続けなきゃならないのが苦しい。
どうします?過失とは言え自分が殺したも同然で子供たち3人も亡くして生きていくこと。
やっぱり主人公のようにすさんだ気持ちで酒場で酔いつぶれてケンカして怪我して親せきや友達に迷惑かけまくって落ちていく?
ならないとは言いきれない。そうなっていくだろう。
取り返しのつかない過ちを犯したくたびれた中年の俺に救いはあるのか?
この試練を乗り越えられるのか?
この物語にはやっぱりミラクルは無い。
でも現実の人生ってそうだもの…。
心臓に持病を抱えていた兄ジョー(カイル・チャンドラー)が遺言を残して死ぬところからストーリーが動き出す。
いつも不機嫌で心を閉ざしている中年の男リーをアフレックが演じる。
なぜこんなにも絶望した顔をして心を閉ざしているのか。
物語が進むにつれてその真相が明かされていく。
…
主人公リーは自分の火の不始末で火事を起こしてしまい3人の子供たちを死なせてしまう。
ミッシェル・ウィリアムズ演じる元妻はかろうじて助かるが夫を責め立て離婚する。
死んだ兄の忘れ形見の甥っ子パトリックと一時的に同居することになる。
キッカケはお互い違えど両方ともに大事な家族を失っている。
過失だが子供たちを殺してしまったことに十字架を背負って生き続ける。
甥っ子のパトリックは心に傷を負いながらにもハイスクール時代を楽しもうとしている。
兄ジョーが残していった船。使いもしないで高い維持費だけかかる無用の長物。
処分してしまおうとするリーに逆らって免許を取り自分で使おうとするパトリック。
そう、大事な人と死別してお互いに分かりあうことのできない人間関係があって絶望の淵にたたずんでも生きていかなきゃならない。
出来るだけのことをして。
ちょっと前進してだいぶ後退して…そのくりかえし…
でも、でもラスト近くになって感情を出さない心を閉ざしていたリーが
甥っ子のパトリックだけに見せた涙とセリフが効いてる。
「あまりにもキツイ。厳しい。乗り越えられないよ…」
心の叫びをこの甥っ子だけには漏らした。
甥っ子のパトリックの表情が変わった。自分にだけ本当の顔を見せてくれたことに。
この子はおそらく同級生のどの子よりもはやく大人になっていくのでしょう。
いやそうなってほしいと祈るように観ている自分の姿があるだけ。
そして葬式の帰り二人で道を歩きながら拾ったゴムボールをワンバウンドで投げ合う。
別々暮らしになるが次の住まいには客室を用意しておきたいとリーは言う。
いつか遊びに来てくれるだろうパトリック用のために。
僕が行かなかったらどうするの?とパトリック。
だったら物置に出もするよとリー。
そうか、どうなるか分からないけどやれることできること小さなことでもやっておきたいという気持ち。
この気持ちが小さな希望になっていけばと思いながら観た。
何年かかるか分からないが少しずつ癒され微かな光が見えてくるかもしれない余韻を残してFin。
現状を打開するなんてカッコイイ展開にならない。
たまにはこんなのもイイと思う。