アリ・アスターね。
頭はいいけど、薄味。
だから狂った映画風に作っているけども監督本人はちっとも正常だ。
俺みたいに普通を出来るだけ装っているだけでヘトヘトみたいな奴じゃない。
秀才タイプだよこの監督。
昔、銀座アスターで一度でもいいから食べてみたいと思っていた中学生時代。
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一言で言うと。
ラブクラフトのパロディだ。
若しくは、捻りを加えたもう一つの自分なりの解釈か。
だから、怖くないのだ。
オレも似たような考えをしていたから。
人体破壊の描写、生きたまま人間が焼け焦げて死んでいく様などは
怖いというよりも気分が悪くなるというカテゴリーだし。
でも、ミッドサマーでの炎上シーンは明らかに失敗。CG映像がもろに
出ていたからだ。
ファーストシーンで、崖から落ちて岩に顔をぶつけて表面が剥がれる描写とか、面白い。
俺とかみたいな変態うるさ型連中をディテールで唸らせようとするところ。
共感できる。
細かいところで綻びを出さない潔癖症の完成形映画。
マニアを唸らせようとするとコメディに限りなく近づくという典型。
しっかりしたリサーチもそうだし、思春期にむさぼり読み、調べた知識がここで開花しているとは思うけども満足できないのも否めない。
そういった意味ではジェラシーを感じる監督ではないかもしれない。