経産省の幹部は「事業化には、いかに安く採掘できるかがポイントとなる」として、企業の参入を促す環境整備の必要性を訴えています。
ところが一方では、「表層型」と呼ばれる日本海のメタンハイドレートは海底の表面に一部が塊の状態で露出しており、海底から数百メートル下で砂と混じり合っている太平洋側の「砂層型」よりも、まとまった形での回収には技術面で難しさを抱えている・・・と考えて、調査さえ何年も後回しにしてきました。 (メディアもそれに疑問を挟むこともなく、そのまま報道してきました)
しかし、この判断は実に馬鹿げています・・・気泡が出ていて探しやすく、取り出し易い海底の表層に、純粋な塊=高濃度で存在しているのに・・・
メタンハイドレート研究の第一人者である青山千春博士の話では「その塊は海水より軽く、垂直なパイプの中に入れさえすれば、後は自然に浮力で上昇し、圧力が減った所で水とメタンに分離して気泡となり、海上ではメタンガスとして受けることが出来る」のです。
確かに海底リモコン作業車などが必要になるでしょうが、故障しにくい丈夫さは必要でも、そんなに高度・高機能なロボである必要はなく、またそれは他の海底資源開発にも役立ちます。
初めから効率の良いものは作れないとしても、将来性は大きいのだから、ためらいながらではなく、本腰を入れて取り組み、十分な予算取り、企業等の優れた技術者たちが開発すれば、何とか採算の取れるものは早期にできるはず。
早く実用化し、採掘しながら、改良して行けば、効率と採算を良くして行けるのです。
経済産業省はようやく「日本海側では今年から3年間で埋蔵量を探査する」と言っていますが、それだけに留まらず、至急実用化技術の開発に本腰で取り組むべきです。