「頭の中が真っ白になった。指導の範囲内とは思えないような言い方だった」

昨年11月、斎藤氏が出張先で公用車を降りてから建物入り口まで約20メートル歩かされ、職員を怒鳴ったとされる件。告発文書に記載されたこのパワハラ疑惑について、現場で斎藤氏を案内した県幹部は30日の百条委でこう証言した。

一方の斎藤氏は「歩かされたことで怒ったわけではない」と説明。重要な会議のスタートが迫っていたのに、職員が知事の動線を確保していなかったため、「対応が不十分」と感じ、「大きな声でその旨を伝えた」。そもそも現場は車の進入が禁止されたエリアだったが、その点も聞かされていなかったため、当時の指導としては「合理的だった」と、パワハラに当たらないとの認識を重ねて述べた。

(中略)

職員アンケートでは約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答しており、百条委の委員からは「人望がなかったのではないか」と率直な質問も飛んだ。

斎藤氏は「職員に好かれたり、人望があるのは大事だ」としつつ、「必要な指導は県民のためにする」と、職員ではなく「県民ファースト」の対応だったとの認識を強調した。

この日の尋問終了後、会見した百条委のメンバーの一人は「証人の受け止めと知事の認識に差がある印象だ」と感想を述べた。

百条委の奥谷謙一委員長は、これまでの県職員に対する尋問で、斎藤氏の言動について「県庁生活で初めてこういった叱責を受けたという人もいた」と明かし、この日も「頭が真っ白になった」との証言が出たことから「パワハラに極めて近いと思う」と指摘した。

年内に報告書

告発文書には、斎藤元彦知事による職員へのパワハラ疑惑のほかに、県内企業からの贈答品受領や、信用金庫の補助金を増額しプロ野球の阪神・オリックス優勝パレードの募金としてキックバックさせた―など、斎藤氏や元副知事の片山安孝氏ら側近による7項目の疑惑が記されていた。

その真偽を調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)は、県の全職員約9700人を対象に7項目の疑惑についてアンケートを実施。今月23日に公表した中間報告(4568件分)によると、パワハラ疑惑は38・3%(1750件)、贈答品疑惑は20・7%(946件)が見聞きした、と答えた。

百条委ではまずパワハラ疑惑を調査。斎藤氏が初めて出頭した30日の証人尋問もパワハラ関連の質問に限定している。

次回9月5日と翌6日の期日では、贈答品受領疑惑と、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月7日に死亡=を保護の対象となる公益通報者として扱わず、懲戒処分とした妥当性を調べる。公益通報を巡る県の対応は一連の問題の焦点ともいえ、6日には斎藤氏を再び尋問するほか、片山氏ら側近にも出頭の上で証言を求める。

10月下旬に優勝パレードやその他の疑惑に関する尋問を行い、11〜12月に百条委として事実を認定した上で報告書をまとめる方針。

事実積み重ねて判断を

ハラスメント問題に詳しい東北大の増沢隆太特任教授に聞いた。

ハラスメントの中でもパワハラは、定義を厚生労働省が明確に定めており、①優越的な関係を背景とした言動で②業務上必要な範囲を超え③労働者の就業環境が害されている|という3要件すべてを満たす必要があるとされる。

(中略)

斎藤氏の証人尋問での受け答えはこれまでと同様だったが、偽証ができない中で、文具を投げたり、深夜にチャット連絡をしたりといった事実関係は認めた。

(以下略)

斎藤兵庫県知事のパワハラ疑惑。

一応、疑惑となっていますがパワハラと指摘されても仕方ないです。

昭和の時代ならよくあるパターンだったかもわかりません、

しかし時代は進み、上司が部下を叱責する場合はよほど気を付けないといけなくなっています。

スムーズに仕事が進む為、出社拒否にならない為、自殺に繋がらない為。。。。色々あると思います。

就職したての時に自分が上司にされた不当な叱責を今に適用しては時代遅れになります。

斎藤知事も官僚時代に上司から、そして国会議員、更には大臣から叱責された経験があるのでしょう。

しかし、権力がある人ほど時代に敏感であり、アップデートする必要があります。

斎藤知事はそれが出来ていなかったのでしょう。

知事としては比較的若いですが、中身は古い人間なのです。 

それにしてもメンタルが強いです。

次々と批判されても、冷静さを保つ斎藤知事。感情的にもならず淡々と語る斎藤知事。

 

常識では図々しいと言われる数々の発言と行動。

所謂おねだりという物品を過当に要求する発言。

いやあ、これこそ特権を最大限使おうとの気持ちには驚かされます。

部下もそして有権者もいる場でここまで図々しく出来るとは。

とはいえ、この問題が発覚した早い時期に辞職をしておけばよかったのにと思います。

この様子だと辞職も免れないでしょう。

余計なお世話ですが、早い時期に辞職しておけばよかったのに。

「県民や県職員の方に不愉快にさせてしまい申し訳ありません。これ以上県政を混乱させるべきではないと考え辞職します」

とでも言えばよかったのです。

知られていなかった事を公の場で次々暴露されてしまいました。

こんな人物を雇用したいという人はいるでしょうか。

他の選挙は? 無理でしょう。

では政治家以外の仕事は? 何するの?

この方は弁護士資格や医師免許もありません。

テレビのコメンテーター? 無理でしょう。

 

激怒や物を投げつける、自分で自分の感情をコントロールできないって。。。

程度ものですが、常識から逸脱しているでしょう。

そもそも初期対応からして間違っていました。

一番いけなかったのは通報制度を理解していなかった、知事も周りも。

通報者に不利になる様な事はしていけない筈なのに、

会見で「嘘八百」や「事実無根」と言い告発者を貶め、更に懲戒処分にしたのは間違いです。

これはパワハラ以上に問題です。

更には告発者のパソコンや携帯を調べたらしいですが、知事にそれだけの権限はない筈です。

特にこの事を苦にして告発者は自死したと思われます。

また自分の言動が原因で二人の県職員が自死したと想像できるのに、知事は最後まで戦う姿勢です。

無慈悲、冷酷、そんな言葉が浮かびました。 ちょっと言い過ぎですか?

 

百条委員会でもっと詳細が判明するでしょう。

パワハラと言われている行動を擁護する人もいます。

しかし知事とその取り巻きは通報制度を理解せず、告発者を追い詰めたのではないかと思いますが、

この点についてはどう思っているのでしょう。

 

この問題が切っ掛けとなり民間企業、そして政界にもハラスメントについて、

そして通報制度についてもっと理解が深まる事を期待したいです。