人生悠遊

写真付きで旅の記録、古都鎌倉の案内などを、周りの人の迷惑にならないように紹介していきます。

鎌倉を知る ーー ガイドが利用する鎌倉本 ーー

2019-08-03 19:59:38 | 日記

投稿した写真をみてこの場所がどこかが分る人は鎌倉通です。トンネルを抜けるとそこは鎌倉文士の世界が広がる場所。文学好きの人にはたまりませね。

さて前置きはともかく、今回のテーマは私がガイドでよく利用する書籍を紹介します。歴史学者や郷土史家が様々な本を出していて、それを利用して勉強するのですが、史料から引用されているのはごく一部。より正確に理解するにはその史料の読み、その部分だけでなく前後に書かれていることを確認する必要があります。

やはり手許に置きたいのは必携本の『吾妻鏡』でしょう。そして『新編鎌倉志』、これは国立国会図書館デジタルコレクションを利用しています。『新編相模国風土記稿』・『鎌倉市史』はよく引用されているのですが、手許にないので図書館のお世話になります。古典の『東関紀行』・『海道記』・『十六夜日記』・『問はず語り』・『今昔物語』は岩波文庫の古本を探し求めました。『徒然草』も北条時頼の人柄を知るには役にたちます。『金塊和歌集』も実朝研究には必要です。

鎌倉ガイドのために全般的な知識を仕入れるのなら『鎌倉検定 公式テキスト(新版改訂)』・『読んで分かる中世鎌倉年表』が好いでしょう。鎌倉検定を受験するかはともかく、頭の整理になります。寺社の知識を得るなら『かまくら子ども風土記』でしょうか。タイトルは「子ども」ですが、バイブルですね。『鎌倉廃寺辞典』・『鎌倉の寺社小辞典』・『鶴岡八幡宮寺』(貫達人)も参考にしています。中世史を勉強するなら、『日本の歴史7 鎌倉幕府』(石井進)をお奨めします。体系的に書かれており、よくわかります。岩波新書のシリーズもの『日本中世史①②③』・中公新書の『承久の乱』(坂井孝一)、『上皇の日本史』(本郷和人)、『観応の擾乱』(亀田俊和)も面白いですね。目から鱗の思いに至ったのは『鎌倉大仏の中世史』(馬淵和雄)ですね。考え方が斬新です。仏像や宗教絡みの書籍はいっぱいあり過ぎてよく分りませんが、私は梅原猛氏の本を参考にしています。紹介できたのはごく一部ですが、まずは自分なりの歴史観を持つことが大事ではないでしょうか。

 

 

 

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