11月18日。一月ぶりに東海道を歩きました。本日は藤枝から金谷。それとも日坂を越え掛川まで行けたら最高などと思いをめぐらし、10時前に藤枝駅をスタートしました。毎回その日の目玉スポットを思い描くのですが、今回は「箱根八里は馬でも越すが、越すに越されぬ大井川」くらい。あとは金谷で蒸気機関車でも見れたら満足などと考えていました。写真は大井川に架かる大井川橋(全長1026.4m)ですが、昭和3年(1928)に完成したトラス橋です。この橋は歩いて渡る価値はありますね。脇に人と自転車が通れる側道があり、ほとんど渡る人もおらず、独り占め状態。思う存分、川越人足が旅人を運ぶ姿を妄想しました。
JR金谷駅に着いたのが13時頃。ここで止めにしてはもったいないとスケベ心を出し、金谷坂の石畳に足を踏み入れました。この石畳の急坂を登り切り、一旦は菊川の里に下りますが、日坂の宿に行くにはもう一度菊川坂を登らなくてはいけません。こちらの方が長く、きつい。大井川を越えてから二山越さないと辿り着けない難所です。実はこの坂を登り切ったところが「小夜の中山」でした。阿仏尼が書いた『十六夜日記』に出てくる場所です。やはり歩いてみないと分かりませんね。周りの山一面の茶畑の景色も素晴らしい、一度は訪ねてみたい場所です。
日坂の宿場では、それぞれの家が屋号のついた名札で出迎えてくれます。江戸時代の宿場の雰囲気も残され、町の人の心意気が感じられました。日坂の本陣跡に着いたのが15時。ここからはJR掛川駅までは1時間に一本あるバスがあるだけです。覚悟を決めて県道415号線(途中国道1号線)に沿ってひたすら8キロの道のりを歩きました。JR掛川駅に着いたのが17時。17時10分発のこだま号に乗れました。本日歩いた距離は27.7㎞。途中の山坂を考えますと無謀なチャレンジでしたが、これから先の行程を考えるとやむを得ない選択でした。
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