
ジャンヌ・ダルクとReimsというタイトルではじめましたが、どう結び付くのでしょうか?まずランスにあるノートルダム大聖堂の説明が必要になります。ジャンヌ・ダルク(1412-1431)が活躍した15世紀頃にはこのノートルダム大聖堂でフランス国王の戴冠式が行われました。しかしその時代、フランスはイングランドとの百年戦争の真っ最中、ここランスもイングランド軍に占領されていました。その戦争のさなかフランス国王シャルル6世が亡くなりましたが、王位を継ぐべきシャルル王太子(のちのシャルル7世)はランスを奪還しなければ王位を継承できませんし、シャルル6世の妃は後継者にイングランド国王ヘンリー5世とその後継者に譲る約束をしてしまいます。まさにフランスは風前の灯。そんなか救世主として現れたのがジャンヌ・ダルクでした。
ジャンヌ・ダルクは、イングランド軍を駆逐しシャルル王太子をランスに連れて行きフランス王位つかしめよという「神の声」を聴きます。ジャンヌ・ダルクの登場後、フランス軍はオルレアンの戦いに勝利するなど優勢にたち、ランスを奪還。王太子はシャルル7世としてフランス国王になりました。ただしその後、ジャンヌ・ダルクはこの神がかり的な戦いぶりが異端とみなされ、1431年5月30日に火あぶりの刑でこの世を去ります。わずか19歳の若さでした。儚いですね。
私がランスを訪れたのは6月5日。パリを出発するときは生憎の雨。しかしこのノートルダム大聖堂を拝観する時分には青空。まさに神の祝福を受けるが如くでした。そしてワールドカップではフランスが優勝。もしイングランドがベルギーに勝っていれば、ランス攻防の再現となった筈ですが・・・。振り返ってみれば不思議な縁を感じました。
写真はノートルダム大聖堂です。15世紀に火事で焼け落ち再建され、その後は20世紀にナチスドイツ軍の攻撃で破壊されましたが、戦後に修復され今日に至っています。その破壊行為がなければ世界遺産でしょうが、残念ですね。
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