taimuのひとり言

毎日の生活の中で感じた事を 徒然なるままに・・・。

「阪急電車」 有川 浩 読書日記

2009-03-06 20:53:46 | 読書

 朝から 一日中でした。

 「阪急電車」 有川 浩
  宝塚駅。征志、運命の女性に会う。宝塚南口駅。
  翔子、呪いの願をかける。逆瀬川駅。時江、犬を飼おうと思う…。
  恋の始まり、別れの兆し、そして途中下車。
  電車は人数分の人生を乗せて、どこまでもは続かない線路を走っていく。

 片道わずか15分の電車の中で すれ違ったり、少しずつかかわりあったり
 して 電車はいろいろな人を 乗せていきます。
 その往復の電車の中を舞台に、繰り広げられるドラマの連作短編集。
 私は 初めて有川氏の本を読みましたが、
 とても 面白かったです。何よりも読後感がさわやかで
 ほっこりとして こういう物語・・・大好きです。
 
 特に気に入ったのは「宝塚南口駅」の翔子の話。
 翔子の行動は 激しいし、ある意味悲惨なのですが、
 何か「がんばれ」って言ってあげたくなるんですよね。
 やるだけのことをした後は てきぱきと颯爽としていて
 気持ちいいぐらい。きっと幸せになれるってそう思います。

 それから 老婦人時江の的確でやさしいアドバイス。
 翔子の心を落ち着かせたり、DVの彼氏に悩んでいるミサには
 「くだらない男ね。」とバッサリ。
 その一言でミサは 目が覚めて自分を取り戻していきます。
 なんと 素敵なおばさまでしょう。
 凛として できたら私もそうなりたい・・・。

 物語はどれも さらっとしていて おさまりがよく
 完結していくので スラスラと読めてしまいます。

 こんな 電車に一度 乗ってみたいですね。