突然「夕食はハンバーガーにしよう」とアノ方が云う。
昨夜のクリームシチューが残っているので、御飯を炊くと昨日と大差ないメニューになるので思いついたようだ。
ハンバーガーと云っても肉嫌いの彼女が食べるのはエビバーガーだ。
それを買うために大型スーパーのロッテリアへ行ったのだが、彼女の頭はエビバーガーと私のテリヤキバーガーとを間違えずに云う事だけで既にオーバーフロー。
カウンターへ行ったのだが、「お持ち帰りでしょうか?」と訊く店員さんの声も届かず「エビバーガーとテリヤキバーガー」をただ繰り返す。
私が焦って近寄って「テイクアウトです」と云って無事に注文完了。
出来上がったハンバーガーの袋を私が持って店内を戻っている時、彼女は万札を崩すために食品コーナーへ行って現金買いをしたいと云うので私はレジ近くをウロウロ。
会計を終えて出てきたルンバと車に戻る為に歩いていたら、「お父さんの持っている袋に入っているシュークリームはジュニアの家へ持って行くから」と云う。
「一寸待て。俺が持っているのはハンバーガーだけだぞ」と云ったら
「持っているでしょう、今買ったばかりのシュークリーム」と云って怒りだした。
「お母さん、万札を崩した釣銭のことで頭がいっぱいで買ったもの忘れてきたんじゃないの?」と云った途端、彼女はビュンと見たことのない勢いでUターン。
数分後、無事にシュークリームを手にニコニコ顔で戻ってきた。
店員さんがルンバの事を憶えていて、直ぐ渡してくれたそう。
特徴のある白髪頭を刈り上げた爺さん風婆さんのヘアスタイルが役に立ったと云う事だ。