昔々、私の家には楕円形をした木製の風呂桶があった。
まるで酒樽のように周りをタガで締められて水が漏れないようにと作られていたのだが、少しずつ木が腐食してきたのか浴槽を交換することになった。
それで生まれて初めての風呂屋通い。
真冬の凍えるように寒い中、歩いて近所の風呂屋へ行った。
初めての風呂屋は驚きの連続。入口がオトコとオンナで別なのもショックだったが、母親に手を引っ張られてオトコなのにオンナの方に引き摺られたのもショックだった。
色々なオッパイを楽しむ余裕は無くて、逆に見られないようにとモジモジ。
そこで見つけたのが同じ幼稚園に通うY子ちゃん。確か菓子問屋の娘だった。
Y子ちゃんも驚いたようだが、私の驚きに比べたら小さいに違いない。
何しろ周りはオンナばかりで部外者は私の方なのだから。
構造的にオンナはパッカンと開かなければ見られないが、オトコはパッカンしなくても見られてしまう。
結局私はY子ちゃんに初めて見られたオトコになった。
当時人見知りが強くて無口な私は、翌日の幼稚園ではさらに無口。
Y子ちゃんと視線を合わせることさえできず静かにしていたのに、彼女は今まで以上に親しげに寄って来た。
既に私のことを「自分のモノ」と思っていたのかも知れない。
私は物心つく前から銭湯でしたから近所の女の子もお母さんも (お姉さんも) み~んなの裸を知っていましたよ。
小学校の4年生くらいになって、同級生と風呂の話になり、なんだか恥ずかしくなって男湯に行くようになりましたが。
やはり皆で風呂に入るという習慣のない米国の知人が温泉に連れて行ったときに強硬に拒否して入らなかったことがあります。
今から考えると当時はなんとも感じませんでしたが
近所の人お互いがみんなの身体の隅々まで見ているって凄いですよね。【近所でも美人と評判のお姉さんもいたのでシッカリ眼に焼き付けておくべきでした!】
私が頭を洗って下を向いているときに子供が別の入浴客の背中に彫られた龍の入れ墨を指でなぞっていました。
私が頭のシャンプーを流して顔を上げた時にソレを見つけた私のジェームスは普段の半分くらいになっていました。
体重計があったり、下駄箱の仕組みとか面白かったです。
婆ちゃんになるとオッパイもシワシワになって垂れると云う事を銭湯で知りました(笑)
刺青の人に興味津々の子供(笑)
他人のフリしませんでしたか?
私、高校生の時に長期入院していた時、ヤクザが沢山入院していて花札教えてもらいました。組長のアネサンも入院していて勝負させてもらいましたよ。