この20年来、別府に、何かあると直ぐ行くお医者さんがある。
テレビのニュースで「もう直ぐ、花粉が一斉飛来しますよ!」と何回も言っている。私も20年ほど前から、突然「花粉症」になった。それまでは「花粉症になんかなるヤツは根性がないんや!」とか、アホな事を考えていたが、これはある日突然、自分がなってみると、空気が悪いとか、環境が悪いなど回りの性にする。酷い時は目がウルウルして涙目、鼻の奥がムズムズして何回も何回もくしゃみが出る。集中力がなくなり、早く花粉の時期が過ぎないか?と毎日思うのである。
面白い事に、住んでいるのが杉林の中なのに、家にいるときはあまり症状が無い。車に載って、別府方面に向かって行くと次第に目が痒くなる。これはきっと、花粉だけでなく、排気ガスなどとの複合汚染に反応しているのだと思う。
今年も花粉の時期を迎え、「ボチボチ、事前に薬を飲んでいかなくては?」と思い、掛かりつけのお医者さんにやって来た。ここは何時行っても空いていて、直ぐに見てくれる。大きな病院だと、半日待たされたり、グルグルとあちらこちらへ回される。
今日も「ボチボチ花粉の薬を貰いに来ました」と言うと、受付の女の人が「診察はしなくて薬だけ出しておきましょうか?」と言う。「イヤ、せっかく来たんだから、先生と話していくわ」と実に好い加減である。この、好い加減さが好きで20年お付き合いをしてもらっている。花粉の件とついでに血圧を測って貰う。上が130、下が80.バッチリである。「大変な病気になった時は絶対にこの病院には来ないぞ!」と思いながら、風邪や花粉症など、大した事無い病気の時はこの病院の厄介になっている。妻が何時も此処へ行くと聞くと「本当に直す気があるの?」と問いただして来る。