Takの山行記録とバイオリンとかAIとか

山行記録に加えて必死に練習中のバイオリン、必死に勉強中のAIについて

出羽三山(いではさんざん)

2022-08-15 10:46:00 | 日記
8/13,14で出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山)
と、出羽、月山、湯殿山神社をお参りしてきました。ここは山形県北西部に広がる連山で、中央に月山、北西に羽黒山、南西に湯殿山を従えます。593年、崇峻天皇の子、蜂子皇子により開山されました。以来、仏教、修験道の中心として全国から役行者、弘法大師などそうそうたる修験僧が集まり、一時は熊野、大峰山にも勝る勢力を誇ったそうです。現在では、明治の廃仏毀釈により羽黒山神社として統一されていますが、成立や由来を辿ると仏教と修験道の特色が混在している事がよく分かります。

お参りするのには順番があります。まず、現世の御利益に預かれる羽黒山からお参りします。
羽黒山にある三神合祭殿。羽黒山の山頂414m)はこの辺り、となります。出羽神社、月山神社、湯殿山神社の三神が並んで祀られています。羽黒山神社、という神社はありません。月山の冬は豪雪地帯として知られ、参詣は不可能なため、月山神社と湯殿山神社はここでも祀られているそうです。余談ですが、僕も以前夏スキーをしに月山に来ました。雪が溶ける6月にやっとリフトが動くほどの豪雪地帯です。冬はリフトが雪にスッポリと埋まっているんですね。

左から湯殿山神社、月山神社、出羽神社。

羽黒山には多くの神様が祀られています。権現は、聖観世音菩薩、伊氏波神(いではのかみ:出羽の語源と思われる)、稲倉魂命(うかのみかのみこと)。権現とは、山を守護する神仏の事とされています。

2番目にお参りするのは月山神社。死後の世界を司る月読命が祀られています。本宮は月山(1,989m)山頂に鎮座しています。白装束でお詣りする人たちが絶えません。権現は月読命と阿弥陀如来。

9合目にはこの真名井神社が、

8合目には中の宮が祀られていて、体力に合わせたお詣りが可能です。

湯殿山神社は、死からの再生を司るといわれ、現世、死後、再生の順にお詣りするのが良いとされます。僕は日程の都合上、湯殿山、羽黒山、月山の順番でした。元もとここは湯殿山総本寺龍水寺として807年に弘法大師により建立されました。明治になり出羽三山神社に併合されて今に至ります。権現は、大日如来、大山氏神(山の神)、大己貴(建国の神)、少彦名命(医薬神)。

湯殿山は、山頂(1,500m)に立ち入ることはできません。

月山に通じる登山道から少し離れた場所に山頂があります。湯殿山神社は、その山頂もそうですし、神社自体も、言わず語らず、とされ、御神体に直接触れることのできる珍しい神社でありながら、そこでの体験をこのブログでも詳述が憚られる場所とされています。御神体はお湯の溢れる岩の塊で、参拝者は裸足でその御神体に上り、触れることができます。
このように、三山を参拝することにより、羽黒山て現世利益、月山で死後の世界を体験し、湯殿山で生まれ変わりを果たすという、三関三度を実感できます。

さて、湯殿山、羽黒山と周り、その日は月山8合目駐車場で一夜を明かします。夜は台風の影響で大雨でしたが、今日は次第に天気は回復するはずです。朝、雨は止んだものの、辺りはガスで覆われています。それでも待ちきれずに登り始めます。

登山道は昨夜の雨で川と化しています。

しかしどうでしょう、9合目を過ぎるあたりからこの青空が広がりました。

月山山頂が綺麗に姿を表しました。

月山山頂では、360度の眺望を独り占めさせていただきました。

南に吾妻山。

東の蔵王連峰。

北に鳥海山。

ガスの晴れたお花畑と鳥海山。素晴らしい景色でした。
こうして東北有数のパワースポット、出羽三山を周り、改めてこの山域の素晴らしさを実感しました。

尚、この東北の旅ですが、諸般の事情により、ここで一旦中止し、東京に戻ります。北東北の山々が残りましたが、次の旅で踏破を目指したいと思います。取り急ぎ。

メモ
!ピークハントではなく、じっくり回りたい
!羽黒山 聖観世音菩薩、伊氏波神(産土神)、稲倉御魂命(穀物神)
!月山は雪の多い山、スキーは6月から
阿弥陀如来、月読神(農耕神)
!湯殿山、芭蕉の俳句、ミイラ
真如海上人 湯殿山総本寺瀧水寺大日坊
湯殿山は807年、弘法大師により開山
明治の廃仏毀釈により出羽三山神社の管理に
大日如来、大山氏神(山の神)、大己貴命(建国神)、少彦名命(医薬神)
!山上はお花畑の楽園





蔵王連峰

2022-08-12 11:16:00 | 日記
8/12金曜日は蔵王です。朝7時までは天気が持ちそうで、5時に刈田岳レストハウスを出発、刈田岳、熊野岳、地蔵岳の蔵王三山をまわります。

刈田岳(1,758m)山頂はレストハウスすぐ隣。誰でも訪れる事ができる観光地のエースです。案の定、山頂はガスに巻かれて視界はゼロ。

刈田岳から熊野岳に向かう馬の背は、お釜の上を通る絶景ポイントでここを訪れた方は多いと思います。かくいう僕も小学校の修学旅行で、まさにここにきました。当時の記憶はありませんが、その時の写真や、その後何度もメディアを通じて見ているので人生2度目の訪問とは思えない親しみを感じました。

お釜は待ってくれていたのでしょう!一瞬ガスが晴れてそのエメラルドグリーン(今日の色)を見せてくれました。後続の方に聞くと、今朝のラストチャンスだったようです。

気を良くして次の熊野岳(1,841m)へ。山頂には熊野神社(蔵王神社、祭神は須佐之男命)が鎮座。鳥居も備え、とても立派です。ここが蔵王連峰の最高峰で、蔵王山とも呼ばれます。

いつものように、ガス晴れろと念じていますが、ダメです。

そして三座めの地蔵岳(1,736m)。ダメかぁ。

地蔵岳は蔵王ロープウェイ、刈田岳は自動車道で繋がり、蔵王三山は誰でも入れる素晴らしい場所(天気が良ければ)。遊歩道も整備され、こんな岩場にもマークがしっかりつけられて、視界が効かなくとも迷うことはありません。

現在、蔵王の噴火警戒レベルは1ですが、御嶽山の悲劇以来対策が強化されています。避難小屋にはヘルメットも常備されていました。この4日間登ったのは全て火山でした。日本は火山列島である事を再認識すると同時にステキな温泉に感謝!

最後に、周辺図です。往復9km、3時間ほどのコースです。蔵王連山そのものは非常に大きな山塊で南北45kmと言われています。

明日は北東北雨予報。


西吾妻山(2,035m)

2022-08-11 18:31:00 | 日記
8/11山の日です。今日は、安達太良山、磐梯山に続き、福島北部(山形との県境)の名峰、吾妻山に登りました。吾妻山は東西に長く、東の吾妻小富士から西大巓まで15kmのさまざまな地形、植生を楽しめる素晴らしい山です。初めての今回は最高峰の西吾妻山と決めていました。


裏磐梯のグランデコというスキー場のゴンドラ乗り場から6:00にスタート。天気は高曇で、山頂付近にはガスがかかっています。予報も午後晴るとのこと。

誰もいないスキー場は気分がよいものですね。

冬はゲレンデ、夏はお花畑。

今日は遠いがよく見えました。昨日登った磐梯山。

一昨日の安達太良山。

ゲレンデを過ぎるとブナの森に入り、急登が始まります。残念ながら、このルートはあまり人気がないようで、足場も悪く、周囲の刈り込みもされていないようです。

高度が上がると案の定、ガスに巻かれ始めました。

晴れろと念じても今日はダメでした。

9:00今日の絶景ポイント、西大巓(1,982m)。なにもみえず。
気を取り直して、西吾妻山に向かいます。本来であれば笹の原をトラバースする、素晴らしいコースのはずなんですが。


振り返ると西大巓がよく見えました。少しガスが晴れてきたようです。

西吾妻山への登り返しを越えると、湿原と木道が現れました。

湿原に立つ西吾妻小屋。

西吾妻山山頂はオオシラビソの森の中。眺望は全くありません。

西吾妻山の良さは、山頂付近の豊かな自然です。ご覧のように、山頂そのものは穏やかな山容ですが、周囲に湿原、岩原が広がる天狗岩、シラビソの森があります。少し足を伸ばすと梵天岩の眼下に見えるいろは沼(見えなかった)は素晴らしいそうです。

天狗岩の岩原。

吾妻神社が天狗岩を見下ろすように鎮座しています。南無吾妻権現の幟がはためいていました。吾妻山神社、という神社もあり、この吾妻神社の由来を調べましたが、祭神、由来はわからないそうです。吾妻山神社の方は、奥宮が中吾妻山、本宮が福島市にあるようですが、これも調査不足で祭神、由来がよくわかりません。

シラビソの森。
今回会津の名山を回りましたが、いずれも火山でこの火山活動が、この周辺、特に裏磐梯の自然を形造ったのです。磐梯山の噴火は1,888年で、この噴火により山の北側、元は小磐梯山と呼ばれた山体が崩壊、その岩雪崩が麓の河川を堰き止めて、桧原湖、小野川湖、秋元湖など、500を超える湖沼を生み出したのだそうです。今日の吾妻山も噴火によって今の山容が定まったそうで、磐梯山ジオパークを構成しています。面白い場所です。見どころ満載、又来たい場所です。吾妻山自体も、東吾妻山含め又登りたい山となりました。

さて、明日は蔵王、明後日は月山を目指しますが、天気が安定しないため、いずれも最短コースを予定しています。



磐梯山(1,816m)

2022-08-10 16:07:00 | 日記
東北遠征2日目は、会津磐梯山。宝ぁのぉ山よ、と歌われた会津の名峰です。八方台の駐車地でぐーすか眠っている間にすでに3組の登山者が出発していました。残念ながら空の雲は低く、山頂の天気が心配です。
東北でもツキノワグマがよく出るようです。すっかり熊対策を忘れていました。(熊鈴を忘れました)
15分ほどで中の湯温泉跡。少し硫黄の匂いはするものの、湯畑や噴出口も消えてその痕跡を残すのみ。20年ほど前に営業をやめたそうです。まだお湯は出るようです。

登り始めると、ガスに覆われて視界が効きません。晴れろと呟きながら登ります。
今の時期はゴゼンタチバナが多くみられます。

昔、弘法大師が開いたとされる弘法清水。冷たくて美味い水が湧いています。

山頂に着くと、晴れました!

まだガスが残っていますが、西風が少しずつ払ってくれています。

ドヤ顔おとこ。晴れたぜ!山頂手前で先行者とすれ違いましたが、皆さんガスの中だったそうです。

3等三角点。知名度と等級は関係ない事がよくわかります。

ガスがかかり、背面から太陽に照らされるとこのような不思議な光景となります。光が頭の周りで歪む事で水分の反射が変わる?虹ができました。



やがてガスも東を残してすっかり晴れ、南には猪苗代湖。

北は明日登る吾妻山。

南西には喜多方や、会津の平野が広がります。

猫魔ヶ岳と雄国沼湿原。標高1,000mに位置するこの湿原、誘われます。ニッコウキスゲが特に有名だそうです。調べると、50万年前に、猫魔ヶ岳の火山活動でできたもので国の天然記念物に指定されています。6-7月に行きたいですね。(猫魔ヶ岳は、猫魔スキーリゾートとしてかつて有名でした。こうしてみると、スキー場は大きな落書きに見えます。)
昨日登った安達太良山は、東に位置し、ガスが最後まで取れず、見えませんでした。珍しく山頂に1時間もいたのですが、残念でした。

磐梯山は火山活動が激しく、裏磐梯(北側)は噴火で抉り取られたあとが生々しく、激しく残っています。

噴火口跡とお花畑のコントラストがとても良くて、見飽きることはありません。

お花畑から山頂を見上げる。

安達太良山から見た磐梯山。東斜面になります。

裏磐梯から見た北斜面。噴火活動の跡はこちら側に集中しています。

南の猪苗代湖側から見た表磐梯。
会津の田畑を潤した磐梯山は、ブナの原生林で覆われ、朝のガスも全て葉と幹が土に還すため、雫で濡れることはありませんでした。
磐梯山は表も裏も、バブル期に大々的にリゾート開発され、スキー場だらけでした。そういう僕もこの地域はスキー場にしか来た事がなく、こうして磐梯山全域を見てみるのは今回が初めてです。スキーブームはすでにさり、閉鎖されたスキー場も多くあって、不気味さを感じると同時に、先々どうするのか、心配です。

今晩は、オートキャンプ場で一泊して明日、西吾妻山を目指します。




東北ツアー

2022-08-09 19:17:00 | 日記


今日8月9日から東北の旅に出ます。福島から北上、11日かけて東北の日本百名山9座を登るという、無謀な計画です。とは言え、天気や体調に応じて柔軟に対応するつもりですから、さて、どうなることか。写真は初日に登る安達太良山(1,700m)。高速のサービスエリアからその美しい姿が見えました。

先日から喉の痛みが取れず、クリニックでPCR検査をしたところ、陰性でただの風邪でした。それでも体調が良くなく、日程は1日遅らせ、今日はロープウェイを使うウォームアップ登山としました。

往復わずか2時間の登山でしたが、天気もまずまず、おかげで体調も良くなりました。

山頂は岩の塊が盛り上がっています。

噴火口跡。

明日登る予定の磐梯山が凛々しく見えます。

山頂に立てば風邪も治る!

全体的に穏やかな山ですが、山頂だけは荒々しい姿を見せています。


ロープウェイの山麓駅の隣には温泉が。絶景の露天風呂あり、550円!

さて、こうして東北の旅がスタートしましたが、その後駐車地に向かう道路が先月来の豪雨の影響で閉鎖されていたり、別の登山口に回ると駐車場が閉鎖されていたり、予定外が続発。明日登る磐梯山を一周して当初予定の駐車地に辿り着いたのは予定から4時間遅れとなりました。明日は何が起こるのでしょう?