
何かとお騒がせなトランプさんの議会演説がありました。あまりにも面白かったので思わず感想を書いてしまいます。まずは1時間40分にも及ぶ演説でしたが、まったく疲れも見せず最後まで話し切ったパワーに驚きました。最後は少し声の力が落ちたかなとは思いましたが、先人達の残した土台の上に新しいアメリカを築こう、ときちんと締めたところはさすが、元テレビの司会者、でした。と言うのも前半は、いわゆるいじっめっ子軍団(共和党)のボス(トランプ大統領)が勝利を祝う会、的な雰囲気だったからです。盛り上がる共和党議員に対していじめられっ子達(もちろん民主党議員さん達)はなすすべもなく、じっと唇を噛み締めるというようなシーンが延々と続いていたのです。よくあるトランプさんの集会のようで、良いことは全て自分のおかげ、良くないことは全て前政権、バイデンさんのせい、と言うやつです。トランプ大統領の背後には、バンス副大統領とジョンソン下院議長がいて、民主党をこき下ろす度にニヤニヤ笑う姿は見ものした。バンスさんは髭面のおかげで西部開拓時代の悪者のようです。民主党の議員さんはどうするのかと思って見ていましたが、冒頭に抗議した方が退席させられた後は、文字通り唇を噛んで黙っていると言う感じ(何人かは抗議して途中退席)。いじめっ子の前で何もできないか弱いエリート達と言うイメージをより一層印象付けてしまったように見えました。そう言えば、前からトランプ大統領は、映画バックトゥーザフューチャー2のジフ(みなさん覚えていますか?スポーツ賭けの結果を知って大金持ちになって未来のアメリカを大変なことにした人です)に髪型まで似ているなあーと思っていました。ゼメキス監督は凄いと思っていたら、本物のトランプ氏(当時)をイメージしたのだそうです。トランプ大統領はジフとは違って、頭は良いし弁は立つ、庶民の気持ちを掴むのに長けているので映画のようにはいかないでしょうね。さて後半は殉職した警官の奥さんや、ガンで余命宣告を受けている警官志望の13歳の少年(この子、その場でシークレットサービスの特別エージェントに任命されました)、不法移民による犯罪被害者の家族などの招待された方々を1人づつ紹介、警察官を殺したら死刑にする、子供の医療を強化する、不法移民は送還する、などの自らの政策をアピールしました。一時は民主党との対立を煽るだけ煽ってどうするのかと思いましたが、後半は普通の演説になって、必要もないですが、胸を撫で下ろしました。新聞やテレビの伝え方はかなり批判的ですが、彼のやっていることが日本にも必要になる時が来るではないのかと少し心配です。自分に当てはめて考えると、身の周りで外国人による犯罪が増えたらどう思うか、日本政府が外国の紛争解決対策のために巨額の資金を無償で提供したらどう思うか、エネルギーや食料の自給がいつまで経ってもできない日本の将来をどう思うか、一向に減らない日本の財政赤字をどう思うか。トランプ流は、はちゃめちゃだ!というのは簡単ですが、このくらいの荒療治も必要だし、心の中でそれを歓迎している人もたくさんいるという現実からは目を逸らしてはいけないのですね。日本がこんなことにならないように、心から願います。しかし、トランプ主演の映画を見ているようでした。
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