Takの山行記録とバイオリンとかAIとか

山行記録に加えて必死に練習中のバイオリン、必死に勉強中のAIについて

仙ノ倉山と平標山(たいらっぴょう)

2024-10-31 18:01:00 | 日記
今回のテーマは、谷川岳を望む仙ノ倉山と、名前が気になる平標山に登る、廃墟と言われる苗場のマンションを眺める、猿ヶ京温泉に入ってみる、です。


昨夜1台が10台に。一番最初に来たのに皆さんに先を越されました。

嵐の登山口駐車場で夜を明かすが、あまりの快適さに寝過ごしてスタートは6:30過ぎとなりました。予報通り天気は快晴。登山口は苗場スキー場の反対側にあり、スキー場を後ろに見ながら高度を上げます。昨夜の嵐で紅葉もずいぶん飛ばされました。


苗場スキー場です。高圧線が新潟から関東に原発電力を運んでいました。


尾根に出るとまず最初のピーク、平標山が現れます。気持ちの良い笹の尾根を登る。平というより馬の背。



最初のピークから日本海が見える。


奥の3番目が2番目のピーク仙ノ倉山。



この平標山から仙ノ倉山は、その先万太郎山を繋いで谷川岳、一ノ倉岳に至る上越国境、日本を代表する分水嶺です。この山たちのおかげで新潟には美味しい米と酒が生まれ、関東には冬の晴天がもたらされるのです。


天気は良いが風冷たい(標識には氷が)。



仙ノ倉山から見る上越国境の手前から万太郎山、谷川岳、一ノ倉岳。谷川岳のオキとトマの耳は見えます。

群馬と新潟の県境をなす山頂稜線からは日本海から富士山まで見通せます。加えて上越の山並み、遠くは北アルプスを望むスポットでもあります。


平標山から望む北アルプス。意外と近いです。

平標山からは北アルプスが見え、仙ノ倉山山頂は遮るもののない展望台となっています。


日光白根山はどこから見ても目立つ。

上越の山は百名山を中心に登ってきました。今日はその山たちを違う角度で眺めることができて感無量。特にあの皇海山の立派なお姿には込み上げるものが(大袈裟)。

右の奥、三角錐があの難儀した皇海山。


分かりづらいですが巻機山と平ヶ岳。これも結構大変でした。

さて、百名山はさておき、この山域はご覧のように連なる山並みを縦走したくなる場所です。谷川岳から仙ノ倉山、あるいは一ノ倉岳、白髪門から朝日岳など谷川連峰周辺でもたくさんあります。来年はこの辺りを歩こうかと思いますが、車が使えないのが難点。さて、どないしょ。


降りは一旦平標山に戻る。


平標山山頂から南の平標山の家に整備された階段を降る。



山の家のテラスから仙ノ倉山と滝を見ながらの昼メシは最高!


紅葉もまだいけている。昨夜見た極道映画を思い出しながら、ええやないかい!

降りは階段で楽をしながら紅葉を楽しむ!

楓の巨木、頑張ってね♪

仙ノ倉山といい、平標山といい、登山道がよく整備されています。階段や木道が多い。今回降りに通った平元新道などは最初から最後まで階段、というすごさ。好き嫌いは別として僕には特に降りではありがたいし、そもそも植生保護や土壌保全が目的なので良い事です。登山口駐車場も広く、トイレにはウォシュレットまでついています。尤も1日600円の有料ですが。そしてお風呂は町営の施設に誘導するという、街を上げてのおもてなしか?お風呂は(町営が定休日のため)一旦湯沢側に降り、道の駅みつまたに併設の街道の湯600円。道の駅で八海山のスパークリングを購入。そして引き返して苗場のタワマン見学へ。そんな廃墟というほどのこともなく、冬を待つリゾートという感じで、拍子抜け。そして三国峠を越えて群馬県側の猿ヶ京温泉へ。以前はよく前を通ったのですが、久しぶりの猿ヶ京は、関越トンネル開通以降は寂れた温泉街となりました。一度は入ってみたいと思い、同じ温泉なら、古い旅館より新しくできた町営の温泉に。今日2回目の温泉。温泉街は寂れていますが、ここは町の皆さんで賑わっています。




昔、スキーといえば苗場、彼女を連れて苗場プリンスに泊まりたい!(私をスキーに連れてって)と誰もが夢見た苗場の夢の跡。
そこへの通り道が国道17号線、途中、猿ヶ京温泉をすぎると三国峠、その先に夢と欲望の苗場スキー場があったのです。
今日は谷川岳を望む、に加え、苗場を思い返す旅でした。


仙ノ倉山からのビューです↓


高妻山と雨飾山

2024-10-22 16:21:00 | 日記


最初の写真は五地蔵山からのものでこちらは翌日雨飾山から見た高妻山。小ピークが連なっているのがよくわかります。右はギザギザの戸隠山。

今週は先週に続き上信越の山にのぼります。このエリアには百名山が4座あり先週火打山と妙高山の2座にのぼり、今回は残りの高妻山と雨飾山です。この二つの山は隣り合っているようで縦走もできず、さらに登山口が高妻が信越線側、雨飾が大糸線側とそっぽを向いています。




従って周回どころか日を変えて登らないと行けません。初日は戸隠牧場から大洞沢を遡行し五地蔵山を経由して高妻山にのぼり、弥勒尾根を降り登山口に戻ります。
5時過ぎに駐車場を出たタイミングでは空はガスっていましたが、いわゆる雲海が牧場を覆っていました。




雲海を抜けると快晴。最高の天気に恵まれました。


大洞沢を遡行するルートで登る。紅葉が見事!


沢の水源を過ぎて尾根に詰めると。


東の黒姫山とその向こうの奥秩父方面が現れた。


紅葉の向こうに高妻山が姿を見せた。




沢をつめて一不動の尾根に出ると日本中の山たちがお出迎えです。もう、東京(雲取山)まで見えます。もっと先の日光白根山も見えたかもしれません。
高妻山は恐怖の蟻の門渡りで有名な戸隠山と尾根で繋がっています。


雨飾からみた高妻山と右の戸隠山。

この縦走も検討しました。高妻山に登ったあと、時間と体力と相談して、と考えていましたが、やめました。前回の妙高と同じで、先にキツイ方にのぼり、かつ嫌いな難所があるとどうしても弱気になります。またの機会という事で。



白馬を背景に記念撮影。


奥が妙高山で右が火打山。

左から奥秩父、富士山、八ヶ岳、南アルプス。北アルプスからは、八ヶ岳の右に富士山が見える。

後立山連峰の峰々。

御嶽山と右が乗鞍岳(だと思う)。

降りは弥勒尾根と呼ばれるこの尾根を降る。

黒姫山が目の前に迫る。その向こうは志賀の山並。

牧場を挟んで向かい側の飯綱山。その向こうには四阿山と浅間山が見える。

↓山頂からの動画



1,300m近辺のブナの大木の葉はまだあおい。

牧場への出口。観光牧場で登山道や遊歩道もあり観光客がお見えでした。

こんな牧場のアイスはさぞ美味かろうと思ったら、大混雑で食べ損ねました。



その後白馬村に出て、日本海に向かって走り、小谷温泉入り口から雨飾山登山口駐車場に向かいます。途中、戸隠神社の前を通って初めて知りました。戸隠神社が大観光地であることを。そういえば牧場に蕎麦屋があり、下山したらそこで蕎麦を食べようと目論んでいたら、ななんと、長蛇の列。観光の皆さんでした。結局町ハズレの蕎麦屋さんでやっと戸隠蕎麦にありつけました。本場は美味いです。
夕方5時前に雨飾山登山口駐車場に到着。キャンプ場も併設され、管理棟で生ビールを一杯。




ジョッキで飲むとスイッチが入ります。その後、手持ちの缶ビール、日本酒、ハイボールを飲み尽くし、熟睡。




そして翌朝5時に起きてびっくり、昨夜まばらだった駐車場がすでに満杯。




大勢の方が登山口に向かってゾロゾロ。コースタイムが6時間程度なので遅出でいいやとたかを括っていたら、みなさん、なんでそんなに早いの?なんでそんなにたくさんいるの?
今日は昨日のような快晴とは言わないまでも、高曇りでまずまず。おっとり刀で6時ごろスタートしてしばらくすると紅葉の大岩壁が現れました。布団菱(フトンビシ)です。




そうです、この雨飾山は紅葉で有名な百名山なのでした。したがってこの季節、素晴らしい紅葉を楽しめる反面、大勢の登山客を引き寄せますので、駐車場も登山道も山頂も大渋滞です。中には30名ほどの団体さんもいらして大変です。


紅葉の向こうに高妻山

山頂は大混雑です。「おっちゃん邪魔や〜」と言われてもめげずに自撮る。

ここから妙高は見えないが、左に活火山の焼山と火打山の山頂が覗く。



それでも山頂からの展望も、中腹の紅葉も素晴らしく、短い山行でしたがエッセンスのギュッと詰まった山歩きでした。


1,600mあたり。

こんな道を歩くと楽しい。

来週あたりが紅葉の見頃かもしれません。

まだまだ続く紅葉の道。

1,300mくらいまでは綺麗に紅葉していました。

下山中も次から次へと登ってくるみなさんと紅葉話で盛り上がりながら楽しく下山。




ところで山頂からはすぐ下に日本海と糸魚川の街が見えます。糸魚川といえば糸魚川静岡構造線、フォッサマグナの本家です。最近は翡翠海岸でも有名ですね。日本アルプスはこのフォッサマグナの西の端に連なります。フォッサマグナとは?アルプス成立との関係は?上信越の山と北アルプスの関係は?急に糸魚川に行きたくなりました。途中の道の駅小谷で温泉に入り、濁酒「北アルプス」と大量のキノコを調達、一路糸魚川に向かいます。と、そこにフォッサマグナミュージアムがあるではないですか!もちろん向かいます。ここで謎が解けるか。




結果、何がわかったか。フォッサマグナは1,000万年前にプレート運動で日本ができた時、今の糸魚川-静岡構造線と東の柏崎- 千葉構造線の間が切り裂かれて海だったこと。
その後、このフォッサマグナの下で火山活動が活発化し、天城山、富士山、八ヶ岳、妙高、焼山などなどの火山がこの時できた事。この火山活動による膨大な噴出物がフォッサマグナを埋め立てて今の陸地となった事。日本アルプスの成立はそのずっと後、これも大陸プレートの押し合いへし合いでもりがったという事。以上。
日本が引き裂かれたのも、海を埋めた火山活動も、アルプスを盛り上げたのも、これ全て大陸プレートのおかげ、という事でした。
この上信越の山は結局構造線の内側で、焼山、妙高、黒姫などの火山が作り上げたもので、北アルプスとは隣り合っている
ものの、全く別物なんですね!
山頂からの絶景と紅葉、最後に頭もスッキリの2泊3日の山旅はこれで終了。
心残りは戸隠山と戸隠神社。黒姫山、飯綱山も登ってみたい。また行くぜ!










常念岳(93/100)〜蝶ヶ岳 周回 

2024-10-03 10:49:00 | 日記

常念岳はみんなが登る北アルプスの人気百名山です。北アルプス全体を眺めることができることや、表銀座と言われる大天井岳、燕岳、槍ヶ岳へと縦走するコースでもあるからでしょう。しかし、僕はなぜか縁がなくてこれまで登ったことがありませんでした。隣の燕岳や蝶ヶ岳には登っているのですが。

常念岳は縦走で登るのが一般的のようですが、今回は蝶ヶ岳と合わせて周回する、三股サーキットと呼ばれるコース。このコース、標高差2,100m、距離16kmとさほどではないのですが、なぜかコースタイム14時間というこれまでで最長です。

陽も短くなり、今回も早出、早帰りを励行、朝の3時過ぎに駐車場を出発。このタイミングで出る人は無く、真っ暗な道を一人で歩くのはいつもの事とはいえ、気持ち悪いものです。早速前方に動く影が!ウサギさんで良かったぁ。

4時過ぎ、今度は上からヘッドライトが勢いよく降りてくる。トレランのお兄さんでした。仕事まえの一走りと言っていましたが、一体どこまで行ってきたのでしょうね?





登りは前常念の尾根を辿りますが、最初急登、しばらく樹林帯を歩いて視界が開けると目の前に前常念の岩だらけの急斜面が待ち受けています。








ここをよじ登るのですが、この登りのコースタイムが7時間という原因が、この岩だらけのジャングルジムのような斜面です。





今回の周回ですが、どちらから回るのが良いのかあまり調べず、目的は常念なので最初に常念を選びましたが正解でした。この斜面を最後に下るのは嫌です。





前常念を過ぎると一気に展望がひらけて常念岳と左手にはこれから向かう蝶ヶ岳とその下の尾根がよく見えます。降りは常念沢を挟んで反対側の尾根を同じ三股の分岐を目指して降ります。





その尾根の向こうには穂高の巨大な岩塊が現れ、右方向には薬師岳から黒部源流の山、大天井岳からさらに右には剣・立山、後立山の山並みが広がります。










最後の尾根に達すると、そう、ここは銀座3丁目?、いや表銀座ということがよくわかりました。前常念尾根にはほとんど登山者はいませんでしたが、大天井岳をつなぐ尾根に出るとゾロゾロ、登山者が列をなして登っているではありませんか!



山頂に向かう人たち。


常念小屋からやて来た外人さん達。



常念山頂!


狭い山頂はもう、大混雑で、おじさんたちが山座同定で大騒ぎ。その様子は下に貼り付けた動画で窺い知ることができます。



前穂、奥穂、涸沢岳と北穂、下に涸沢。


槍ヶ岳。


槍の右から薬師岳、鷲羽岳、水晶岳、野口五郎岳、手前の大天井岳。


これから向かう蝶ヶ岳。左に伸びる尾根を降る。右奥には御嶽山と乗鞍岳。





平日ということもあり、登山者は高齢の日本人と、半分とは言いませんが、3割くらいの外国人でした。聞いただけでアメリカ人、フランス人、香港人がいました。毎度感じることですが、外国人に日本の山岳の良さを知ってもらうのは嬉しい反面、山が混雑するのはがっかりです。どうしたものでしょうね。

押し合いへし合いの山頂には長居せず次の蝶ヶ岳を目指します。常念から眺める蝶ヶ岳は、なだらかで、すぐ行けちゃいそうに感じていましたが、どっこいそうはいきません。蝶ヶ岳山頂の手前には蝶槍と呼ばれる形の良い小ピークがあります。そこまでに400m降り、200m登り返さなければいけないのでした。今日の行程、ほとんど終わったと思っていた僕にはこのアップダウンが効きました。



常念岳から400m降る。


向こうの常念岳からやってきた。


これが蝶槍。

でも、このアップダウンの最中、今朝登ってきた前常念の尾根が見え、あんな長くて急な尾根を登ったのね、という満足感がアップダウンの疲れを癒してくれました。なかなかカッコ良い尾根でした。


これが前常念尾根。

蝶槍を超えて、やっと、なだらかな尾根をお散歩気分で歩くと蝶ヶ岳ヒュッテに到着。ここで昼飯と昼寝。





蝶ヶ岳は11年前に登った。


東の浅間山や四阿山を眺めながら食べるカレーとコーラは最高です。



右浅間山 左に四阿山。


蝶ヶ岳からの降りは階段だらけです。良いかどうかは別として、疲れた僕には超ありがたい。関係者の皆さんありがとうございます。





2000m付近はすでに紅葉が始まっていて、秋、です。





こうして、日本百名山の日本アルプスシリーズは終了しました。やっと、北アルプスの全体像がわかったような気がします。これからは、まだ山頂を踏んでいない北アルプスの山を繋いで歩いてみたい。南アルプスを縦走してみたい。まだまだ日本アルプス巡りは続きそうですね。



最後にもう一回、前常念の尾根。


朝右に登り、夕方左から帰ってくる。
今日も無事下山。


常念岳山頂からのビューを貼り付けてあります。記録用なので、見苦しいです。↓

その1

https://youtube.com/shorts/SSI7HyQDO7c?si=9n71vqyEw66HeDJV

その2

https://youtube.com/shorts/-DGQOFgea4o?si=3TrsHl66xogNS1Tz


下山後は駐車場近くのほりでーゆ〜四季の郷でお風呂。MontBell割引で500円。