アルゼンチン、特にブエノスアイレスは、南米のパリ、と謳われたように、イタリア、スペインの(フランスではないが)文化を色濃く漂わせる素晴らしい街だ。アルゼンチンは、人口の90%近くがイタリア、スペインの移民の子孫なので、アングロサクソン系のでかい白人ではなく、ラテン系の、日本人には親しみやすい背格好の人たちが多い。また、インディオの血も入り、美男美女の国。食事の旨さも半端なく、一瞬にしてアルゼンチンファンになったTakだったのだ。
初めての南米、初めてのアルゼンチン、あの時、確かに、こう思った。小説を書こう。タイトルは、ブエノスアイレスの青い空。
そして30年の月日が流れ、小説を書く事もなく、年だけ重ねて再びブエノスアイレスの地を踏んだのだった。
アルゼンチンは資源に恵まれた大国で、第一次世界大戦までは、世界の一等国ともてはやされていた。その頃、ブエノスアイレスは、南米のパリ、という呼称を謳歌していたのだろう。
残念ながら、資源に恵まれた国にありがちなように、軍事政権の後は、左派、大衆迎合的なバラマキ政権が続き、ハイパーインフレですっかり国力を疲弊させてしまった。この国のことを、サッカー以外て知る日本人は少ない。写真では分からないかもしれないが、豊かな国であることは、食べ物の質と価格、国民の皆さんの明るい笑顔を見れば分かるのに、金融の世界では、この国はすでに格付けとしては最下位、最も債務不履行のリスクが高いとされている。4年前に大統領になった、マクリさんは、当初、アルゼンチン経済立て直しの本命と期待されていて、国の格付けも一時期上がったのだが、今年の選挙で敢えなく敗退、またまたバラマキ政治が始まろうとしている。大好きなアルゼンチンとアルゼンチンのみなさんの今後の頑張りを、陰ながら応援したい。