Takの山行記録とバイオリンとかAIとか

山行記録に加えて必死に練習中のバイオリン、必死に勉強中のAIについて

山上ヶ岳 大峯山

2021-08-28 21:35:00 | 大峰奥崖道


8月28日は大峯奥駈道の中核、山上ヶ岳(1,719.2m)に登りました!写真は山頂から望む、大天井ケ岳(1,439m)。


朝6時に自宅を出発、南阪奈道路経由、309号線を2時間かけて大橋駐車場に到着。山の方角は雲がかかっているが、いずれ晴れるハズ。





大峯山といえば、この山上ヶ岳をさし、修験道の聖地として、未だ女人禁制を守る唯一の山。山上ヶ岳山頂には、修験道の本山、大峯山寺があり、さまざまな業場がある。この門は、女人結界門。


見事に手の入った杉林から登り始める。ここは信仰の山。行者姿の参拝者も多い。山での挨拶といえば、こんにちは😃!だが、ここでは、ようおまいり!と言う。最初、なんと言われたのか分からず、思わず聞いてしまった。


1時間ほど気持ちよく登ると奥駈道に出会う。左(北)の吉野迄22kmとある。吉野は奥駈道の北の始点だ。4年前に吉野から四寸岩山迄歩いたのがこの奥駈道との出会いだった。


山頂方向はなかなか晴れない。


この参詣道(もはや登山道とは呼べなくなってきた!)には、供養塔が数多く、それこそ所狭しと建てられている。参詣回数や、時期などを記念して信徒らが担ぎ上げたものだ。新しいものが無いと思ったら、駐車場から直ぐ、結界門の内側に新しいものがずらりと並んでいた。もう、山上には置けないという事なのか?


修験道の山では、恐ろしい体験は修行、岩山を登るのも、谷に身を乗り出して覗くのも、修行。


これを攀じ登り、


西の覗きで、身を乗り出して下を見る、


足を押さえて貰い、身をさらに乗り出すのだそうです。これ以上無理!


山頂付近、大峯山寺にはいります。


1,700mの山頂にある、それが素晴らしい。思わず、世界平和を祈らずにはいられない。奥駈道は北の吉野から南の熊野本宮まで約100Kmの行程だが、5泊6日で踏破できるらしい。というのも、この奥駈道の要所要所に宿坊と呼ばれる、まぁ山小屋ですね、があるからだ。食事、風呂付きとは今時の北アルプスの山小屋より良いでは無いですか!山上ヶ岳山頂には5件の宿坊があり、その中の龍泉寺(大峰山寺の中に、何故お寺が?)さんに聞くと、一泊二食付きで9,000円だそう。値段も北アルプス並みだが、食事は美味いそうです。風呂があるなら安いですね。


山頂はお花畑にあります。女性が見ることのできない世界をお見せします。


南には大峰山脈最高峰の八経ヶ岳(1,915m)。雲がかかりよく見えないのが残念。


南東には稲村が岳(1,726m)。右の尖ったのは大日山(1,689m)。


東には大普賢岳(1,780m)。


手前の行者還岳とその奥に見える、弥山と八経ヶ岳(多分)。


大峯の山は深くて広い。素晴らしい眺めでした。


遠く葛城山や金剛山。


これまでこのブログでご紹介した大峰山脈の山々は、北の吉野から四寸岩山、大天井ケ岳、山上ヶ岳、弥山と八経ヶ岳です。大普賢岳、稲村が岳、釈迦ケ岳とこれから南へ入って行きます。


登りのガスがかかった天気から一転、下りは晴天と西寄りの涼しい風に恵まれ、ムチャ気分が良い。これなら永遠に歩ける、って感じ。


木漏れ日の杉林。

美味い湧き水。


1,300年の歴史。女人禁制への言い訳がましく聞こえるのは難しい時代になってきたからなのでしょう。登る最中は、何か神域に入るような気分にさせられたのですが、山頂の素晴らしい景色と爽やかな風は、そうは言っても山は山、といつもの感覚に戻りました。そうした意味では、この山頂の素晴らしい雰囲気を女性が味わえないのは申し訳ないと思います。


登山口に並ぶ現代の供養塔。


駐車場からは昨年登った大天井ケ岳が、すぐそこに見えました。


締めは昨年もお世話になった洞川温泉で。大峰山寺のお膝元には、古くからこの洞川温泉がひらけ、今も参詣者(登山者)はこの温泉で英気を養い、疲れを癒しているようです。大峰山脈は、奥深く歴史もある素晴らしい場所です。しかし、アクセスが極めてよくありません。周囲の村が限界集落化しており、公共交通機関が使えません。車でないと分け入ってくるのが難しい。Takは関西生活は2年ほどですが、この紀伊半島の山並みは素晴らしいと思いますし、もっと多くの人に知って貰いたいと思います。温泉もあるし、熊野、吉野、橿原、飛鳥というパワースポットもたくさんあります。少し南に降れば広大な熊野灘がひらけます。人が増えても大したことありません、丹沢や北アルプスに比べれば。
さあ、Takと一緒に奥駈道踏破をしましょう!来年以降、同行者募集!




























大台ヶ原

2021-08-21 21:39:00 | 関西の山
8月21日、天気予報は雨だが、朝起きたら大阪は晴れていたので山の上は大雨覚悟で出発。大台ヶ原は関西の日本百名山で最後に残った山。大峰山系の東にあり、山頂付近は奈良、三重の県境に位置する。


結局3時間以上かけて、10時に大台ヶ原駐車場に到着したが、やはり雨。でも、↑の雨雲レーダーではすぐに雨は止むはずなので、カッパをはおっていざ出発!


大台ヶ原は、実は山頂近くまで車道がつけられていて、150台止められる駐車場がある。さすが日本百名山🇯🇵。そこから最高地点の日出ケ岳(ひでがたけ1,695m)、大蛇區(だいじゃぐら)、しおから谷を回る周回コースが一般的な散策コース。とはいえ、後で調べたら距離7.6km、累積標高差465m、コースタイム3時間半と、それなりのコースで、何も考えずに出発した事を反省!


小雨の中、日出ケ岳の往復1時間程度を想定して雨に濡れそぼつ森の中へ。


良い感じじゃないの!土砂降りでなければ、雨に濡れて苔の森を歩くのは楽しい。しかも涼しい。


大台ヶ原は奈良と三重県の県境にあり、すぐそこは熊野灘だ。雲の先には太平洋と左には富士山も見えるはず。残念だけどまた来よう。


じつは東出ケ岳の山頂まではすぐ。晴れていれば西の大峰山系、東から北には北アルプスから富士山まで見渡す絶景なんだそうだ。今日はお預けです。


雨はほぼ止んだから、周回コースを廻ってみよう。3時間もあれば駐車場まで戻れるはず。(この時正確な情報確認無し)笹の原を降り大蛇區を目指す。


しかし、年間降水量が5,000mmを超える雨のとても多いここが何故、笹の原なのか。その解説がありました。昭和30年代の伊勢湾台風など多くの台風で森が薙ぎ倒されたことから笹の原化が始まったそう。深田久弥はその前に登っている。やはり、ここは雨が多く、よほど運が良くないと晴れないと言っている。台風で木が倒れるのは今に始まった事ではなく、何千年も繰り返されてきたのだろう。昭和の間違いは、倒木を搬出してしまった事と見た。



おっと、ヤマトタケルだ。さすが神の国。この界隈にはタケルはしょっちゅう出没するねぇー。


これが大蛇區。滑る岩の斜面にビビる。



もう勘弁して!こういうのキライ!


そのあとは急坂を降りシオカラ谷へ。雨量の多い山ならでは、山頂近いのにこの水量。

吊り橋を渡り、急な登り返しに。


2時間半のハイキングで絶景無しでしたが、雨あり、苔あり、人も少ない(2人しか会いませんでした)楽しかった!その後駐車場のレストハウスで山菜うどんを食べたらこれがまた美味かった。店の女性も親切でわざわざストーブつけてカッパを干してくれた。天気が良ければ、また紅葉シーズンは多くの人が押し掛けるこの場所で、素朴な親切がとても嬉しい。さらにその後、フォレスト上北で温泉。できたばかりで、綺麗、空いてる、泉質良い、700円、で最高。


実はここ迄来ると熊野はすぐそこ。もともとの引き返して帰る予定を変更、熊野灘に出て熊野古道の表玄関を調査する事にる。この写真では分からないが、大台ヶ原や大峰山系は吉野川や熊野川に削り取られ、それは急峻な山並みが続く。崩落しないのが不思議なくらいの斜度だ。南アルプスは地質のせいか、山の形成の型が違うのか、似たような山並みだか崩壊が激しい。


突然視界が開けて海に出た。神々の国から現世に戻る気分。それにしても、熊野灘は大きく広い。という事で、今日は大阪には帰れない。潮岬の付け根の町、串本で車中泊とする。



















荒島岳

2021-08-01 00:34:00 | 関西の山
皆さんはこの荒島岳(1,523.5m)をご存知だろうか?福井県の中部にある、日本百名山だが、最も知られていない百名山の一つではないか。僕も知らなかったが4年前に白山に登った際にその存在を知った。


ここにあります。

この山に公共交通機関を使って入るには、福井から九頭龍線に乗り換えて登山口に近い駅から歩き始めるしかない。車で行くにしても遠いため、自ずと足も遠ざかっていた。最近、僕が関西の百名山を続けて登っている事にお気づきだろうか。関西にいるうちに関西の百名山(多くありません。白山、荒島岳、伊吹山、大台ヶ原、大峰山)は登る、は鉄板でしょ!荒島岳を登ると、残りは大台ヶ原のみとなります。という事でこの山へのアクセスを良く調べると、日帰りで行けることがわかり、そうであれば早速に、と何も考えずに今日と言う日をを迎えました。朝1番の大阪発金沢行のサンダーバード(旧名は雷鳥でした)6:30発に乗り、福井駅で九頭龍線で登山口の勝原駅到着が10:30。コースタイム7時間で往復出来れば九頭龍線最終福井行18:46に間に合い、福井から大阪もサンダーバードで22:31大阪着で楽勝じゃん!標高差は1,300m、水平距離も10kmで、あの塔ノ岳と変わらん。




(独白)今週の福井の大雨は大丈夫だったろうか?地元の大野警察から何の情報も出ていないのでまあ、大丈夫だろう。百名山だし。ところで特急電車の冷房は客数が少ないんだから弱めにしてほしい。短パン半袖で乗り込んだ僕が悪い?たしかに他の登山客は長袖だ(皆さんは白山に行かれたようです)。レインスーツを出して羽織る。




初めての九頭龍線。2両編成で、途中から1両になるらしい。乗り鉄さんがたくさんいる割に登山客は僕ともう1人いるだけだ。みんなクルマなんだろうなぁ。




あっ、一乗谷!ここは確か浅倉義景の館があった場所だ。麒麟が来る!で出てたわ。歴女と思しき2人が降りたが、あたりには何もないが。当時は小京都と言われていた面影は確かに、本当に無い。
10:30やっと登山口のある勝原駅到着、ウォー、何にもないぞ!




登山口に続く駐車場まではコースタイム通り20分。しかし、想像以上に暑いっ!もう汗まみれでは、先が思いやられる。と、もう降りてきた女性が、えっ、これからですか?!。まずい、相当暑かったらしい。灼熱の国道を20分歩き、これからスキー場跡の直射日光を浴びる登りが1時間続くんだぞ。でも、平坦ながら一般道を長く歩くコースを選択せずほんと良かった。(ネットの入山届ではこれにしていたが、昨夜変えた)




立派なブナ林だ。木陰に入り、風も少し出てきて助かった!でも、大概の人はもう降っていると言う事は、朝涼しいうちにこのキツイ登りを済ませたわけね。まあ、常識。




この山は、平地から見るその山容が素晴らしい。深田久弥も、その姿に感動したと言う。残念ながら、その姿はこのコースでは見ることができない。それどころか、山頂の気配すらうかがうことが出来ない。




こんなんじゃ、よくわからないよー!




もう一方の登山ルートと合流するシャクナゲ平から、最後の急登が始まる。キツイ!まじキツイ。水分、ミネラル、カロリーの補給は大分気を遣ってやったんだけど、こりゃ暑さにやられた?今日はさらに悪いことに、両足の内転筋が攣りそう…。




着いたー!条件が良ければ、北、中央、南アルプスが見えるらしいが、今日は残念ながらすぐそこの白山もよく見えない。




この指先にうっすら見えるのがそれです。
北陸の山域は、午後天気が急変する可能性高いとヤマテンが言ってた。案の定、北の方がゴロゴロ鳴り出したぞ。でも雲は東に流れてこちらに来ないようだから早くラーメンを詰め込んで降りよう。
ストレッチはしっかりやったが、イテー。コリャやばいか?時間はあるから(4時間も)ゆっくり降りよう。




しばらくしたら痛みと攣る兆候もきえた。よかったぁ。内転筋の弱さは前から整骨院の先生に言われていたのに、トレーニングしてない僕。




汗で全身びしょ濡れのまま、電車に4時間は乗れない。さあどうしよう。ゲレンデ入り口の駐車場トイレで体拭いて着替えるとしよう。トイレの外に靴洗い用の水道があって助かった。




この辺には歩いていける温泉は無いのだ!駅にはトイレすらない。駐車場にはご夫婦連れがいるが、気になどしていられない。体拭いて、パンツ替えて、ごめんなさい!


レストハウス、なし。自販機を国道沿いの工事現場で発見、三ツ矢サイダー。そして1時間以上前に駅に到着。




暑い!待合室にエアコンどころか扇風機だってない。風も吹かない。せっかく着替えた体にまた汗が!
という事で、真夏の荒島岳は、特に電車で行く荒島岳はあまりお勧めしないという結論となりました。春か秋が良さそう、冬は日本アルプスの絶景が楽しめそうです。(天候に恵まれれば) 総括すると、この山が知られていない理由がよく分かりました。百名山としては極めて不便です。従い、あまり登山客が来ません。前回の伊吹山は滋賀県民に愛されていました。福井県民も親しく登ることから広く知られるようになるのでしょう。まあ、混雑は嫌ですけどね。しかし、この山の嫋やかな姿と山頂からの景色は多くの方々に知ってほしいですね。

今日のタイム(コースタイム)
勝原駅〜シャクナゲ平2h(2h40m)
〜山頂1h(1h)
〜駐車場2h(2h40h)