7月最後の週末は、「爽やか登山の会」例会で北海道へ。年間4回企画され、今回は第2回となる。もともとの予定では、昨年登れなかった十勝連峰を目指し、25日は上ホロカメットク、26日には美瑛岳、美瑛富士をめぐる山旅の予定だった。しかし!台風11号、12号の影響で、本州は梅雨明けしたものの、しぶとい前線が東北北部から北海道にかけて活動を始め、なんと週末にかけて北海道一円が雨との予報。本州がほぼ全域で晴天だというのに・・。というわけで、十勝方面はあきらめ、札幌周辺で手ごろな場所を、ということで、Toshi隊長が決定したコースがこの樽前山のシシャモナイコース(支寒内と書く)。25日、9時30分、千歳空港で拾ってもらい、一路、支笏湖からシシャモナイへ。
本日のメンバー。右からToshi隊長、M越さん、Akkiさん(先週のサロマ湖100kマラソンで10時間30分のタイムで完走、すごい!)、やはり予報通りの雨の中、10時30分出発。
ゲートから林道沿いに15分ほど進むと、「苔の洞門」(第一洞門)入口がある。これは、噴火時にできた亀裂を、雨水が浸食し深い谷となったものが、その後の噴火で水流が遮られ涸沢となったもの。この樽前山西面の雨の多い環境下、その壁面が30種類ほどの苔に覆われ、美しい姿となり、この名が付いたそうだ。2013年に大規模な崩落があり、このような状況となっている。入れません。
第二洞門の入口に来ると、のこぎりクワガタの群棲を発見。なぜ、この火山灰の堆積した壁面がお好みなのか?特殊な栄養分でもしみだしているのかもしれない。それはさておき、このクワガタと言うのは、大の大人をも興奮させる、大した奴だ。
第二洞門核心部分。前の写真はレンズが曇って失敗だが、雰囲気がよく出ている。苔に覆われた細い洞門が600メートルほど続く。
第二洞門出口で昼食。と、Toshi隊長のザックから大きな夕張メロンが2玉登場~!ハーフカット(夕張出身の隊長は、これ以下のサイズで食べたことがないそうだ)でいただくと、甘い果肉だけでもう、おなかいっぱい。
涸沢からはずれ、山道を辿る。鬱蒼とした林を抜けると、いわゆる何とか庭園、という名のつきそうな、ひろい空間に出る。天気が良ければ、左に風不死岳、右に樽前山のドームが見えるそうだが、今日は望むべくもない。天候も回復しないため何も見えないであろう山頂部の少し下でリタイア。まだまだ元気な皆さんと、何も見えない山頂部(後)。
今日のメインは、ここから。樽前山西面のこの山域、偏西風の影響をもろに受け、冬の厳しい環境と、夏場の雨の多さは、苔やシダなどの植物にとって良い環境を作っているようだ。先の洞門にも30種類の苔があると言われるように、この一帯が苔類の宝庫だ。写真では全く表現できていないが、薄暗い雨の林の中で、苔やシダのライトグリーンが浮き上がり、とても美しい。これまでの人生で、苔を美しい!などと思ったのは今日が初めてだ。最近「コケジョ」「コケメン」が繁殖しているというのもうなずける。雨の日の森歩きの楽しみが増えた。(もっとも、苔の名前や特徴は全く知らない)
というわけで、今回の北海道山行は、2時30分、ゲート帰着で終了。支笏湖畔の休暇村で日帰り入浴。弱アルカリ性温泉と思われるが、たいそう良い温泉で、かつ、施設もこぎれいで、これなら近くの高級旅館に泊まらなくともここで十分。日曜日も天候回復が期待できず、翌日の行動も早々とあきらめ、ならば飲んで食うのみ、とススキノへ繰り出したのでした。Takの北海道遠征は、昨年も天候に恵まれず、宴会紀行となり、今年も残念な結果となったが、これであきらめる私ではない。又来るぞ、待ってろよ、北海道!
PS:北海道新聞社が出版している「夏山ガイド」第3巻から6巻を買おうと、空港の文教堂に寄ったが、影も形もなし。北海道でしか買えないので、是非品ぞろえしてほしいものですね。尚、Takは、今日、Amazonで注文してしまいました。