皆さん、今日は。12月5日は、3年ぶりに熊野古道、大峯奥駈道に行ってきました。この大峯奥駈道は、紀伊半島を南北に縦断、80kmにも及ぶ大峰山脈の縦走路です。北は、太閤の花見で有名な吉野から始まり、南は熊野本宮まで続く修験道の修験の道です。3年前、吉野から金峯山寺、青根ヶ峰、四寸岩山までのルートを初めて歩き、完走を心に誓ったものでした。今日は第二弾、四寸岩山の次に聳える大天井ケ岳を目指します。
登山口は県道21号、五番関トンネル横にあります。このトンネル、12月24日まで通行止めになっていました。何故かは不明。
登り始めはいきなり急登。
15分頑張ると尾根筋の奥駈道に出ます。
この五番関から南、大峰山、別名山上ヶ岳方面は、ご覧のように、女人禁制の結界となっています。今日は反対の北に向かいます。
ここから目的地までは尾根筋のアップダウンが続きます。
すでにシーズンではなく、またコロナの影響もあるのでしょう、人影はありません。
木漏れ日の尾根を進むと、大天井ケ岳が見えてきました。
実は、僅か1時間の登りでした。久しぶりの奥駈道、周辺状況を偵察がてら登ってみました。
山頂から北、四寸岩山方面。
北斜面は霜が降りていました。今日の気温は奈良市で4度ほどでしたから、山頂はほぼゼロ度くらいで、久しぶりに凍えます。
大天井ケ岳はここにあります。考えて見ると、大阪から60kmほどの場所に1500m-1900mクラスの山があるとうのはありがたい事です。
今日の奥駈道。残念ながら四寸岩山までを繋ぐ事はできませんでした。
世界遺産、と呼ばれるこの地域ですが、実は正確に理解していませんでした。調べたところ、次のような事実が判明しました。
正式な世界遺産登録名は、紀伊山地の霊場と参詣道、です。2014年に登録されました。霊場とは、高野山、熊野三山、吉野大峯、の三霊場を指し、これを結ぶ参詣道は全部で6つあり、熊野古道と呼ばれる、5道、すなわち、大阪と結ぶ紀伊路、伊勢神宮と結ぶ伊勢路、高野山と結ぶ小辺路、田辺と結ぶ中辺路、そして田辺と熊野本宮、速玉、那智を結ぶ大辺路と、熊野本宮と吉野を結ぶ修験の道、奥駈道です。奥駈道は修験者の修行の道で、他5道は一般信徒のための道でした。
奥駈道を歩くと、千年もの間、多くの修験者が草鞋一枚で歩いていた様子を思い起こします。地に足をつけて一歩一歩進む、という事を改めて大事に思います。事実、奥駈道は木の根っこだらけ、歩きにくいがれ場が多く、ここを相当なスピードで駆け抜けたであろう先人たちの凄さが分かります。
なお、今日の最大の疑問、それは、女性立ち入り禁止区域のあるこの場所が世界遺産に登録されるときに問題視されなかったのだろうか?
では、めざせ、奥駈道完走!