自己と他者 

自己理解、そして他者理解のために
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八城政基『日本の経営 アメリカの経営』

2005-12-09 01:36:46 | 小説以外 

八城政基『日本の経営 アメリカの経営』(日経ビジネス人文庫 青色)
を興味深く読んだ。

ご存知旧長銀「新生銀行」TOPの最高経営責任者
である。エクソンモービル会長のアドバイザーを
勤めた経験もあるエリートだ。

文庫のための書き下ろし部分が面白かった。
①企業は銀行との関係を改めよ。
株式の持ち合い、天下りを向かいいれるなど
旺盛な資金需要に応じることができるのは銀行だけという
間接金融から直接金融にシフトしている現在はこうした状態
は非効率となっている。
②経営目標に資産効率の向上を掲げよ。
③セグメント別(顧客別、地域別、事業別、商品別)に損益を把握し
なければまともな戦略は立てられない。またこうした情報は多くの社員
で共有すべし。
④プロ経営者を育てることのできる人事制度を構築せよ
などなど。
いっていることは常識的なことだがしていない企業がまだまだ多いとのこと。
日本企業が総じて利益率が低いことに現れているのではないか。
「会社は誰のものか」も読んでおいて損はない。

ただアメリカのように短期的な利益に全てをそそぎ、人を大切にしないような
悪い部分もあることを一言言っておきたい。