●『殯りの森』 シネマ・アンジェリカにて
◆この映画を観た世の大概の男性は感じると思うが、重木にジェラシーを感じた。
で、一緒に観にいった女の子に「真千子」羨ましい??ってきいたら、「いやっ」だって。
そりゃそうだろうな。
◆お金をかけず、自然に賭けた。これは、監督の美的感覚、力量。純粋に「スゲッー」と思う。
◆人に介入していくってこういうことだったのか。
この映画は認知障害の人たちと介護する人のコミュニケーションが内容の一つといっていいと思うが、介護する側の人が、始めはされる側の「重木」の黄色のリュックを触っただけで、「何してんねん」と突き飛ばされるシーンがある。で、その後、介護する側の人の背中には黄色のそのリュックが背負われている。まさに介入の結果、受容されたのだと思う。
◆生きているという意味には2つある
1つ、食べる、寝る、大・小便をする。
2つ目は、ぬくもり、喜怒哀楽、情熱、達成感といった「実感」である。
自然に賭けただけに映像がとても美しい。観て良かった、凄くよかった。
ちなみにアンジェリカの一つ違う通りに「藩」(確か)という本格的なコーヒーをいただける喫茶店があったのですが、ものすごく美味しかった。
●世界報道写真展
映画の後、もう何回目かわからないが、恵比寿の写真美術館で観る。世界では、いまだ紛争、あるいは戦争が絶えない場所が多く存在する。一次情報ではない。が、今回のような写真を観ると、多くの人が死んでいる「事実」から眼を背けたら終わりだ、と思う。自分に出来ることを模索したい。