硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

映画から見えてきたのは。

2018-09-22 21:14:05 | 日記
楽しみにしていた「アベンジャーズ インフィニティウォー」と「ペンタゴン ペーパーズ」を観た。 アベンジャーズは本当に面白く、やはり映画館で観るべきだったと後悔。スピルバーグが監督しトムとメリルという名優が主演を務めるペンタゴンペーパーズも面白くないわけがなかった。これも劇場で観るべきだったと後悔。

アメコミと史実に基づいた物語という一見相反する2作品であるけれど、ふと思ったことを一石。

アベンジャーズの悪役であるサノスは非道な悪役であるが、彼の思考は極論ではあるけれど、どこか的を射ている気がした。人口を無作為に減少させることは、ある意味、公平性を保っているといえ、独裁的とは言い難いところがある。ラストでサノスが豊かな自然の中で夕日を眺めているシーンは、「彼が何をなそうとしていたのか」を抽象的に表していたような気がします。
ペンタゴン ペーパーズでは、ルーズベルトからニクソンまでベトナム戦争は勝てないと分かりつつも、その事実を隠蔽し、戦争を続け、多くのアメリカ兵を失ったことが機密文書から分かったわけであるが、もし、意図的に、人口を減らすことが目的であったら国家というものは、「サノス」といえる。

その権力に対抗してゆくのが、民間の勇気ある者達であり、それはヒーローと言える。
ワシントンポストの記者、ベン・ブラッドリーと職場の仲間たち、トニー・スタークを中心とするアベンジャーズというのは 「話の形」としては同質であるといえよう。

そして、二つの物語のカギを握るのが「女性」である。
ペンタゴン・ペーパーの記載を取りやめようとする、多くの男性たちの中にあって、難しい判断の中最終的に決定を出し、世の中を変えていったのは キャサリン・グラハム女史であり、人類が危機に陥ろうとしている事を察した、アベンジャーズ計画の発案者、元司令官のニック・フューリーが最後に召喚しようとしたのは「キャプテン・マーベル」こと、キャロル・ダンバースである。

「アベンジャーズシリーズ」は、目を見張る映像と、飽きる暇さえ与えないほどの面白さで観る者を魅了するけれど、シナリオを練っている人達は、相当な切れ者たちである。

ちなみに、「ジャスティス・リーグ」では、ヒーローたちの仲を取り持ったのは、王女ダイアナで、「スターウォーズ」では、ジェダイを継承したのはレイでしたね。
今のアメリカが本当に望んでいるものは、この作品群の中にあるような気がします。